GEZAN のフロントマンであり、音楽以外でも小説執筆や映画出演、フリーフェス・全感覚祭や反戦デモの主催など、独自のレイヤーによるカルチャーを紡ぐ活動で唯一無二の世界を作り上げるマヒトゥ・ザ・ピーポー初監督作。
マヒト監督の実体験をもとに、主人公のバンドマン・コウと、コウが憧れるヒー兄、そして仲間たちが音楽と共に過ごした日々、出会いと別れ、彼らの切実な時間が綴られていく。
渋谷ホワイトシネクイントでは7回連続満席のロケットスタートを記録!そして3月9日 (土)に行われた限定スペシャルイベントの模様もレポート
公開 2日目の3月9日(土)、富田健太郎、森山未來、さとうほなみ、小泉今日子、 そして監督であるマヒトゥ・ザ・ピーポーやバンド・GEZAN が出演する公開記念ライブイベントが、渋谷 PARCO の屋上広場“ROOFTOP PARK”で開催された。SNS キャンペーンの 参加者から抽選により選ばれた限定 120 名のためのスペシャルライブ。風が吹き荒ぶな か登場したマヒト監督は、「『i ai』は、見えなくなったものとか、これから見えなく なるものについての映画です。撮影中もたくさん風が吹いていたんですが、途中から見 失ってしまって。そうして風のしっぽを追っていたら、映画ができていました。『i ai』は風と海が作った映画です」 と話し、「Wonderful World」と「待夢」を弾き語りで披露。
続いてライブハウスの店長役で出演した小泉今日子が登場。小泉は「私が演じた店長は、昔、 バンドをやっていたという役どころ。昔のカセットテープが出てきて、この曲が流れるシーンが あるんです。映画のために作った歌です」と明かし、劇中歌「AUGHOST」をマヒト監督と共に披 露した。階段上からは、シャボン玉を飛ばす森山の粋な演出も。
そして映画のエンディングを彩る楽曲「i ai」では、ドラマー (ほな・いこか名義)でもあるさとうほなみ(るり姉役)がパーカ ッションで参加&GEZAN メンバーが演奏する中、ダンサーとしても 活躍する森山未來(ヒー兄役)がダンスパフォーマンスを披露。青 空に向かって手を広げ、天国から舞い降りたかのように階段を降 り、圧巻の存在感とパフォーマンスでその場を掌握していくその姿は、カリスマ的な存在だったヒー兄を彷彿させる。 曲の終盤には、コウ役の富田健太郎が現れ、森山を見つめながら「わからないまま滑走した日々へ。わからないまま詩に抱かれた日々へ。わからないままコウになろうとした日々へ。『お前はエンドロールまで見ておけよ』と言った、 夏のあの人へ」と渾身のひとり語りを見せる。マヒト監督が映画に込めた「エンドロールが終わっても共に生きよう」 というメッセージをなぞるかのようなイベントの終幕に、観客の中からはすすり泣きの声も聞こえた。なお、この日の 模様は 3 月 20 日(水・祝)に DOMMUNE での『i ai』特別番組で初お披露目されるのでぜひチェックしてみてほしい。
『i ai』
2024年3月22日(金)よりセンチュリーシネマほかROADSHOW
STORY
兵庫の明石。期待も未来もなく、単調な日々を過ごしていた若者・コウ(富田健太郎)の前に、地元で 有名なバンドマン・ヒー兄(森山未來)が現れる。強引なヒー兄のペースに巻き込まれ、ヒー兄の弟・キラ(堀家 一希)とバンドを組むことになったコウは、初めてできた仲間、バンドという居場所で人生の輝きを取り戻してい った。ヤクザに目をつけられても怯まず、メジャーデビュー目前、彼女のるり姉(さとうほなみ)とも幸せそうだ ったヒー兄。その矢先、コウにとって憧れで圧倒的存在だったヒー兄との突然の別れが訪れる。それから数年後、 バンドも放棄してサラリーマンになっていたコウの前に、ヒー兄の幻影が現れて......。
DATA
●監督・脚本・音楽:マヒトゥ・ザ・ピーポー
●出演:富田健太郎、さとうほなみ、堀家一希、イワナミユウキ、KIEN、K-BOMB、コムアイ、知久寿焼、大宮イチ、吹越 満、永山瑛太、小泉今日子、森山未來
●配給:パルコ
PG12
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