あなたが本当に結婚すべき相手とは | 夢が実現するしくみがわかれば、私たちはもっと自由になる  君塚由佳

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お客様の何人かに「自分とデートをする時間を作ってください。自分との愛情をはぐくむためにと提案しています。


これは人生を180度ひっくり返すほどの大きなチャレンジをするときは 必ず必要になることだからです。


そんな中、あるお客様がステキな動画を紹介してくれました。



母は娼婦で父はポン引き、ドラッグディーラー。両親の手を離れ、幼い頃から二十以上の家庭に預けられて来たトレイシー・マクミラン氏は、変わらぬ愛と居場所を求めて三度の結婚と離婚を経験。現在ではテレビ番組脚本家として活躍する傍ら、著書『Why You're Not Married - Yet』の大ヒットでも有名となりました。三度の結婚と離婚から彼女が知った「本当に結婚すべき相手」とは?(TEDxOlympic Blvd Women, 2014より)


女性の人生=恋愛→結婚→子供!?

トレイシー・マクミラン氏 子供の頃、こんな歌を歌っていました、「トレイシーと○○君が木の下に座ってキスしてる。最初は恋、次に結婚、そして子供が生まれるの」。

これがお付き合いするということなんだわ。恋して、結婚して、子供。よし、わかった! と理解した気になっていた私が、大人になって辿った道は子供の時に考えていたものより、少しだけ複雑になってしまいました(笑)。

恋して、結婚して、離婚して、落ち込む! また恋して、結婚して、子供を一緒に育てることになった! 離婚して、また結婚して、離婚。お分かりいただけたでしょうか?

(会場笑)

私は三回結婚したことがあります。そして三回離婚しています。私は結婚に失敗したとも言えますが、これを必ずしも失敗と捉える必要はないと思います。今思えば、私は結婚すべきではなかった相手と結婚し続けました。
しかしこれは、悪い男、ダメ男を選び続けたという意味ではありません。私の最初の二人の夫は素晴らしい男性でした。そして彼ら二人とも、現在は私ではない素晴らしい女性と結婚しています。

(会場笑)

三番目の夫は……今はFacebookで繋がっています。2005年に終わりを迎えた三番目の結婚の後、私が幸せになる為に最も結婚すべきだった相手とまだ結婚していなかったことに気がつきました。この人とさえ結婚出来れば、どんな物事も、どんな人間関係も上手く行く。
今日は女性のイノベーターがテーマです。これからは人間関係を発見することについて話をしたいと思います。愛に関して私が挑戦し、たくさんの「失敗」の末にたどり着いた答えは、「自分自身と結婚する」ことです。


三度の結婚・離婚から彼女が導き出した答え

「自分と結婚する」ということはどういうことでしょうか? これは漠然としたアイディアですが、要約するとすれば、自分自身を愛し、自分自身に結婚指輪を贈るということです。

(会場笑)

言い換えると、自分と生涯を共にしていくことを自分自身に誓うことです。すると自分は、自分という存在だけで完璧であるということに気がつきます。そこに恋人や配偶者、仕事、その他外的要因が加わると、人生の完璧度がアップするだけです。私達自身の存在がすでに完璧なのですから。

でも、この会場の中の何人かの方は絶対にこう思っているはずです、「なぜ三回も離婚した女が結婚について話しているのか?」って。

(会場笑)

わかります。でも最も困難な状況とは、最も成長することが出来るチャンスでもあります。私が結婚すべきだった最高の相手-私自身ですが-について少しお話します。

私の母は娼婦で、私は生まれて三か月の時に孤児院に預けられました。私の父は、ドラッグを取引しポン引きする、心優しい犯罪者でした。母も同じように心優しい人でした。父は私が生まれてからほとんどの時間を刑務所で過ごしてきました。つい最近、20年の懲役を終えて出所したところです。

私は九歳になるまでに、少なくとも二十の異なった家庭に預けられました。たくさんのストーリーがありますが、ここで皆さんに知って欲しいこと。それは、私は子供の時に「絶対に一人になりたくない」というひとつのゴールを決めました。そしてそのゴールを達成する方法として、絶対に結婚すると誓いました。


理想的な夫との結婚を自ら去る

最初の夫とは17歳の時に出会いました。そして数年後、私が19歳の時に結婚しました。彼はきちんとした家庭で育ち、MBAを保持する素晴らしい男性でした。結婚して私はとても嬉しかったです。もう一人じゃない、ちゃんと自分の居場所がある、素晴らしい人生だ! と。

5年後、私は彼との結婚生活から去りました。その10年後、再度結婚しました。二度目の夫も素晴らしい男性でした。彼との間には今では16歳となる息子がいます。彼とは今でもとても良い関係です。しかし、結婚して4年後、私は彼の元を去りました。

私がしたことは良いことだったとは言えません。自分と結婚するということは、時に自分自身と向き合い、辛いことも受け入れねばなりません。そしてその8年後、私が40歳の時に三度目の結婚をしました。その時は、今回こそは間違いないと思いました。

孤児だった私が「今度こそ間違いない」と思った相手、その相手は結婚して9か月後に20歳の女の子と付き合い始めたのです。なので今では私達はFacebookで繋がっているだけです(笑)。


どんな自分も一生受け入れ続ける覚悟を

今話したように、私は一生付き合っていく相手として見ると「この人で大丈夫だろうか?」と不安になる種類の相手です。「こんな女と結婚しろというのか?」と思われるような私ですが、そう、彼女と結婚するのです。

自分自身と結婚するということはつまり、ちょっと同棲してみたり、上手くいくかどうかちょっとデートしてみたり、という軽い気持ちではいられないということなのです。死ぬまで一生、自分自身とどんな時でも付き合っていく。一生を誓う約束をするのです。

では誓いの言葉、その1。富める時も貧しい時も自分と生涯を共にすることを誓います。つまり、今のありのままの自分をそのまま愛するのです。もう少し痩せたらあなたを愛してあげる、もしあの時あの最低男と結婚しなかったら愛してあげてもよかったけどあなたはあの男と結婚しちゃったからもう愛してあげることは出来ないわ、などと自分を責めることはしません。

自分自身と結婚するということは、今のそのままの自分を丸ごと受け止めて生涯を共にすることを誓うということです。私は自分自身を愛することが、自分の道を進むための唯一の道だということがわかりました。


たとえ理想とする人生を歩めなくても自分を責めない

誓いの言葉その2、善かれあしかれ、生涯どんなことが待っていようとも自分を愛することを誓います。私達の多くは、「今日は髪がいい感じに決まった! 自分最高!」と思うような瞬間を持
っています。

(会場笑)

でも私が言っているのは、物事が悪い方向に向かっている時です。人生の大きな落胆、例えば持ち家を買うことが出来ない、望むキャリアが手に入らない、大学に行けなかった、大好きな人に振られた、お母さんと不仲、一日中テレビ漬けだとか……どんなことが気にかかっていようと、もうそれは関係ないのです。

自分自身と結婚するということは、あなたは何が起ころうとも自分と一生付き合っていくことを約束することだからです。


間違ったらそこから学べばいい

誓いの言葉その3。病める時も健やかなる時も、自分を愛することを誓います。皆さんは間違いを犯した自分を許すのです。間違いから学び、成長することが出来れば失敗にはなりません。「辛抱強さが欲しいと願うと、銀行で長く待たされる」という言い回しを聞いたことがありますか?

(会場笑)

これはつまり、人生は欲しいものを率直に与えてはくれないということです。その代り、欲しいものを手に入れる為に必要な人、場所、状況を与えてくれます。しかも、最初に人生から与えられた時に、それを上手く使って欲しいものを手に入れられなくても、人生はまたチャンスをくれ
るんです(笑)。

(会場笑)

人生ってとても寛大なんです。結婚したいと思っていた私に結婚を与えてくれて、それが上手く行かなかったからまた結婚する機会を与えてくれて、それも上手く行かなかったけれど、もしかしたら三回目では上手くいくんじゃないか、という具合に(笑)。三度目の辛い結婚生活の中で、病める時も健やかなる時も、について深く考え学びました。自分を幸せに出来るのは自分しかいないと。


自分を愛する

自分と結婚する際、最後に誓うことは自分自身でいるということです。どういう意味だと思いますか? 私は愛してもらいたいように自分自身を愛することだと思います。

それが何かもわからないのに「何かが足りない」「自分はまだ完全ではない」と感じながら生きてきました。私はその足りない何かを埋める為に男性とお付き合いしてきました。男性から愛されていなければ完全ではないと信じて。本当は自分で自分を愛してあげなければ、自分は完璧であると満足することはないというのに。

自分で自分を愛することは、ビジネスで、家庭で、子供や周囲の人との関わり合い方等、人生の様々な側面でプラスに働きます。

自分と結婚すると、物凄いことが起こるのです。全く新しいやり方で愛することが出来るようになる。ありのままの自分を愛するのと同じように、周りの人に対しても彼らのありのままを愛することが出来るようになります。そして皆がこのように愛し合うことが出来れば世界はより良くなります。

自分と結婚してみると、私は必要なものをすべてを手にしていることに気がつきました。全てを手にしている私がやるべきことは、せめて私の周囲だけでも少しだけ幸せ度が上がるようにすることです。
例えば、ビジネスミーティングで私が考えるのは「どうやって彼らのゴールを達成するお手伝いが出来るかしら?」、コミュニティの中でも「自分には何が出来るか?」、デートでは、「例え一時間でも、どれだけこの人のことを知ることが出来るかしら?」。


人に期待しすぎず、自分にフォーカス

よく人に「恋愛のほうはどうなの?」と聞かれます。みんな私の恋模様を知りたいみたいですね(笑)。「まあゆっくりと進めているわ」というのが私の答えですが。

三か月ほど前にある人と初デートに出かけました。デート開始から30分ほどで、彼が自分を気に入ってくれるかどうかではなく、自分が今どう感じているかを意識していることに気がつきました。

私は心も軽く、話しやすいオーラが出て、笑顔で笑っていました。デートの後、考え直してみてわくわくしました。「私ってばこんなに自分を大事にすることに真剣だわ! 彼に気にいられようと頑張ってすらいないんだから!」。

私は彼が私をどう思っているのかではなく、私が彼をどう思っているかを考えていました。自己中心的になっているからではありません。今後私が誰かと恋愛をする時、その彼との関係は、私が私自身と築いている関係と同じように進むからです。そしてどうやら彼は私を気に入ったようで、私達は今もデートを続けています。とても素敵ですが、私は三回も結婚していますから先を急いでいません(笑)。

(会場笑)

私は彼に、私と結婚して安定を与えて欲しいと期待していません。もちろん子供が欲しいとも思っていません。私が彼と付き合っているのは、彼と付き合いたいというそれだけの気持ちであり、「結婚してください」と彼からのプロポーズを期待して付き合っている訳ではないのです。

「結婚してください」と言われるのはもちろん嬉しいことです。特に私のような人間には。でも彼からその言葉を聞く必要はないのです。私は自分自身からその言葉を聞きましたから。

例えるなら、山の頂上、または海底にいる私が片膝をついて「あなたを絶対に一人にはしない」と言ってくれているイメージ。現在の私は、これまでの人生でずっと求め続けてきた人と共に人生を歩んでいます。そう、私自身と。ありがとうございました。