「フルマラソンで成長したい」その123

〜本番レースで心拍数が上がりすぎて失速された方に


 「フルマラソンで成長したい」というテーマは僕自身が改めてタイムを伸ばしたい思いで決めさせて頂きました。本当は僕自身も防府読売マラソンで自己ベストを更新できると良かったのですが、力不足でした。

 それでも、諦めることなく、失敗を恐れずに、挑戦したいと思っています。


 今週はGARMINデータを活用して速く走ることを考えながら、書かせて頂いています。

 前日はピッチについて書きました。例えば、サブスリーランナーさんは男性が180〜190と書きましたが、走り方は個性です。長副練の長副さんはもっと低いです。逆に、僕は210位ですから、高い方に大きく外れています。この180〜190はあくまでも目安とご理解下さい。


 今日はピッチを高める方向に振るか?とも思っていましたが、GARMINデータを解析する方向に内容を向けたいと思います。



心拍数は大切な要素ですよね

 フルマラソンは走る時間が長いために、走る間に体調が変化することが多いです。その結果として、心拍数が高まることが多いです。

 心拍数が高まりますと、走るのが苦しくなるので、防府の僕がそうでしたが、考える余裕がなくなってペースを落とすケースが生まれます。


 心拍数が上がる原因としては体温の上昇が影響しやすくて、その原因は

・疲労

・水分不足

などがあります。

 体が疲労して動かないのに、速く走ろうとするため、スタートは80%位の力で走れたのが、後半はスピードを維持するのに全力で走るため、身体から出る熱量が増えて、体温が上昇して、心拍数が上がる場合があります。

 また、似ていますが、給水で摂る水が不足して、体から出る熱を汗として放出できず、熱がこもって、心拍数が高まる場合もあります。


 後半の上り坂はスピードを保ちますと、負荷が高まって心拍数が上がりますよね。


 勿論、勝負所では全力で走ることが大切ですが、同時に、心拍数をギリギリまで上げると言いますか、ギリギリの線を超えない所で頑張ることが大切だと思います。

 ということは最大心拍数を上げれば、速く走れる?と思われる面があると思います。



最大心拍数を高める?

 走り始めた頃は、スピードを上げると、心肺がキツくて、スピードの限界だ〜!と思うことが多かったです。

 皆さん、最大心拍数をどうやって上げているのかしら?もっと速く走るように繰り返すのかしら?と思っていました。


 ところが、本を読んでみますと、「220−年齢」で決まると書いてありました。

 あれ?

 そうしたら、年齢が上がった時、スピードは落ちる一方だよね〜と思っていました。



 心拍データが測れていませんでしたから仕方ないのですが、僕はもっと速く走るにはどうしたら?と思う中で、全力で走って行きました。



 今の僕は学ぶ機会や実際の体験を通して、もう少し違うことを見ています。

 1つは安静時心拍数です。

 今の僕は38位です。走り始めた頃は55〜60だったハズですから、大分低下しています。これは低いのか?高いのか?よく分かりません。

 一言で言って、安静時心拍数と最大心拍数の差が大切で、安静時心拍数の価だけでは判断できません。ただ、GARMINは少し長い時間の平均値を安静時心拍数に使いますから、少し高めに出ます。


 安静時心拍数を下げるには心筋を鍛えることが大切です。

 全力走を行いますと、酸素や栄養を体に届けるため、血液をもっと送り出そうと、心臓が鍛えられます。ですので、低い心拍数でも体に血液を送れるようになり、安静時心拍数が低下します。


 ですから、全力走は最大心拍数を高めることはありませんが、安静時心拍数を下げることができます。使える心拍数の幅が広がって速く走れる具合です。



 一方で、僕は毛細血管に注目しています。

 僕は医療従事者ではありませんので、何のエビデンスもなく、勝手に書いています。あくまでも個人的な勝手な意見と考えて下さい。

 実は、以前はゆっくり走っても心筋が鍛えられると思っていましたが、ゆっくり走る場合は、毛細血管が発達します。

 これは想像ですが、心拍数を少し高めた状態を続けますと、血管から血液が滲み出して、血液の小川ができて行くようです。この小川が毛細血管になって、血液が簡単に届くようになる具合です。

 面白いことに、心拍数が上がりすぎると、血流が速くて、染み出さないため、あくまでも、ゆっくり走った時の効果になる具合です。

 僕は普段、速く走りませんが、レースでスピードを上げられる理由は毛細血管にあります。


 毛細血管が発達しますと、心拍数が低くても、体中に酸素や栄養が届き、二酸化炭素や老廃物を回収できます。

 このため、走るスピードを上げた時に、心拍数の上がり方が緩やかになります。


 これは糖尿病と逆の効果です。体を健康に変え、若返りは言い過ぎですが、体をフレッシュに保てます。



 心筋を鍛える場合、1ヶ月程度で効果が出始めますが、毛細血管を鍛える場合、短くて半年、弟子を見ていますと、もっと長いかもしれません。

 春までを考えますと、心筋を鍛えるのが良さそうですね。



レースで心拍数が高くなりすぎて失速されたという方に

 僕もその中の1人ですが、2つのことをお勧めしたいと思います。

 1つは年末年始の長いジョグです。

 できれば、フルマラソンの距離を2回です。速く走る必要はありませんが、30km以降に起こる心拍数の変化を把握できますと、対策を考えられます。2回としましたのは、対策を準備して再度行ってみるためです。


 もう1つは全力で5km、できれば10kmを走ってみることです。何回も行う必要はありません。

 前半は全力より少し落としたペースで、5kmを走るなら残り2km、 10kmを走るなら残り3kmを全力で走って下さい。全力に急に切替えるのは大変なので、段々とペースを上げて頂いて大丈夫です。



 レースを走る中で起こることも、先に経験したり、確認することで、対策を考えられますよね。

 是非、お休み日程とにらめっこして、ご検討下さいね!



(柏の葉トライアルマラソン2020から。寒い季節はしっかり暖かい服装で走って下さいね!)