新元号の「令和」の発表は

電車移動の最中でした。


気になりながらも

仕事に入り、情報は

妻からのLINEでした。


「令和。


令月にして

気よく

風和らぎ


万葉集から引用だって。


よかったね。」


と。


よかったね

私にとってよかった

不思議に思われますよね。


でも、

どんどんと

嬉しい気持ちで満たされていきました。


2015年に

万葉集の代表的編纂者といわれる

大伴家持公にゆかりの深い

富山県高岡市での

・音楽 朗読劇「ひとりし思えば」

以来、


2017年に

・音楽劇「大伴家持〜剣に歌に、夢が翔ぶ!〜」


今年の3月には

万葉集最後の一首にして

大伴家持公の生涯最後の歌が詠まれた

鳥取県(因幡国)で

大伴家持公生誕1300年記念事業の最後のイベントとして開催された

・音楽☆朗読☆劇

「いや重けよごと

〜愛のもののふ大伴家持〜」主演。


と、ここ4年で

大伴家持公、万葉集を題材とした舞台に

3回主演させていただきました。



国語の時間、歴史の時間に習い、イメージした大伴家持公とは違った最初の出会いから

深い思い入れを抱き、その生涯を演じさせていただきました。

単なるファンかもしれません。


けれども、舞台で演じるということは

より深いところ心で繋がる気がしています。


演じる度、

なぜ今なのか?


必ず答えが見つかります!


今だからこそ!

知ってほしい‼︎

再認識してほしい‼︎


にわかファンが何をいうかとお叱りを受けるかもしれませんが


現代の皆さんに

奈良時代、万葉の世界から

大いなるメッセージが送られているのです。


限りある言葉、限りある文字に

沢山の心が詠み込まれ

今に伝えられているのですから!


位の高い、低いにかかわらず

男女の性別に関わらず

多種多様な歌が集められました。

この懐の深さ!


歴然とした階級のあった日本において

多くの人の心に寄り添い

多くの人の心を慮り

広く歌を集められた。


その多岐にわたる歌の数々こそが

当時の人々の心を伝え

その書物の姿こそ

今回、元号として選ばれ

これから私たちが生きる

時代を示唆する心根なのかと思うのです。


家持公少年時代に

父・旅人が大宰帥(だざいのそち)として

大宰府に赴任するにあたり

母の元を離れ弟・文持と共に父に従い

大宰府に赴きました。


梅の花の宴が開かれた時には

家持公も大宰府にいたわけです。


2015年の第一作では、

歌の聖・柿本人麻呂に憧れ

大伴旅人を尊敬している家持公が

父を慕い、梅花の宴で詠んだ歌を

朗誦する場がありました。


新元号として選ばれる、

日本の一時代を表す

美しく、凛々しく、清々しい言葉選びを

されている事に改めて

深く感銘を受けました。


平成という一つの時代に、

国民の安寧を祈り続けてくださった

今上天皇に、

深く感謝申し上げ


来たる令和という時代が

より良い時代であるよう

一国民として

歩んでまいりたいと思います。


このように平和でおめでたい御代がわりを

与えていただき、ありがとうございます。




皆さま

平成では大変お世話になりました。


令和でも

伝統を守り、多くの皆様に

狂言の素晴らしさ、日本の素晴らしさを

感じていただけるよう

狂言道に

努力精進を重ねてまいります。


和泉流宗家をどうぞよろしくお願い申し上げます。