今夜、彼女の家を訪ねると
ちょうど雨が降っていた。
ウチの様子を聞いていると
「黄昏時も過ぎてしまった。
あなた来ないのは、忙しいから…
いいえ…私自身を恨んでしまう。」

と聞こえてきた。

「風が木々を揺らす。
灯火を暗くして、物寂しいこんな時
貴方がいらしたら…」

と、彼女が歌うので
絶好のタイミングだと思って
軽くノックすると

「小鳥がやってきた音でさえ
貴方がきたのかと思う程、夢中なってる。
痩せてしまう思いよ。」

そんなことを聞いたら我慢ができなくて
ガタガタと音を立てて戸を叩くと

「誰?どなた?」

と聞くので
急に腹が立って

「こんな雨の降る夜に
誰が訪ねてくるだい?
貴女は僕一人を待っていたんじゃないの⁈」

というと、
パタパタと足音が聞こえて
ドアが開いた…見るとそこには
花子が立っていたんだ!


と…明日、一部始終を話して聞かせましょう。





いよいよ明日に迫った
第15回大阪狂言の会
〜和泉流二十世宗家和泉元彌舞台40周年記念〜

番組は、
小学生の教科書にも掲載され
かのモノマネでも話題の「柿山伏」。
息子の元聖と娘の采明の姉弟で演じます。

狂言の台詞、語(かたり)、謡が効果的に入った
冬の名作「柑子」。
甥の和秀と姪の慶子の姉弟で演じます。


そして、
歌舞伎の名作「身替座禅」の元ネタとなった
和泉流254曲のうちでも上位3位に入る大曲
「花子」を史上初女性狂言師和泉淳子×十世三宅藤九郎×私の三姉弟で演じます。

多彩な謡によって
愛人花子の元を訪れた男の一夜の様子を美しく描いた、技巧的にも高度なものが要求される大曲です。

最近では、
ぽろっと口を滑らせたことをきっかけに
愛妻家としても取り上げられる
和泉元彌ですが、
結婚直後にこの曲を演じたのも良い思い出です。

披キ(初演)は20歳の時、
国立能楽堂において
「和泉流二十世宗家継承者成人披露」の
記念公演でした。

24年経ち、舞台経験も人生経験も大変豊かに積ませて頂いたいま、
40代最初の「花子」を関西の皆様の前でご披露申し上げます。

前日の告知とは!
当日券もございますので

大槻能楽堂(06-6761-8055)
大阪市中央区上町A番7号
において
15:00開演(14:30開場)
です。

当ブログコメント欄からも
チケットの注文を承ります。
(コメントは承認制ですので、
本人しか見ることがありません。
当然、公開承認を致しませんので
ご心配なく)


もっと早くから、まめに告知をすればよかったと後悔しています!
是非是非、多くの方に興味を持ってご覧いただきたく、今更ながらの告知となりました。

「ブログ、ツイッター、インスタグラムを見た。」と言っていただければ、当日でも会場で割引いたします。


詳細とチケットのご注文は
カンフェティ・ゲッティからも可能です。