皆さん
こんばんは。



39000年前!



まだまだ小さいYUKAちゃんが
この地球に生きていました。



全く違う星のような現代の地球で
私たちに見られるとは
思ってもいなかったでしょう。
私も見られるとは思っていなかったし、
その重大性をあまり理解しないまま
YUKAの前に立っていました。

永久凍土という
特殊な環境であったからこそ
鼻先から尻尾までのほとんどの皮膚が
そのまま残っていた!という。

今まで、
マンモスの骨の化石などを
見たことがないわけじゃない。
だから、目の当たりにするまでは
その発見の凄さには感心するし、
それを見られることの素晴らしさも
感じてはいたけれども……。


皮膚があると何が違うか


表情があるんですよ‼


6~11歳とされるYUKAは
内臓は抜け落ち、
多くの骨は失われていますから
その大きさは小さいものでしたが、

マンモスの大きさに感動するのとは違った
感情がこみ上げたのでした。


笑っているようにも見える表情、
娘は困っているようにも見えたそうです。


私のような素人は
骨を見ては無表情にしか受け取れません。


でも、こんな私でも
YUKAには表情がありました。


感情のある生き物であったことを感じ、
生きていたことをより濃く感じたのです。



表情がどれほど大切か!
感情を伝えるために。
思い知らされました。


狂言は直面(ひためん)。
ほとんどの役で面(おもて)も用いず、
素顔で演じます。
表情があります。
感情が見えます。
イキイキと生きている姿が伝わります。
狂言は人間の生を描いています。
そして、そこには笑いがあります。

途方もなく長い時を超えて
我々の前に姿を表した
YUKAは何も語りません。
39000年前を纏って、ただそこにいるだけです。
でも、我々は
何かを感じます。
人それぞれ勝手ではありますが、
いろいろなことを考え、受け取ります。

何かを変えるわけでもなく
そのままの姿で伝わるものがあります。

変わらぬ故に
伝わるものがあります。




狂言が何かを伝えられるとするならば
我々はその伝わってきた力を信じ
今の時代に蘇らせるのが
一番のつとめです。

そして、より楽しんでいただけるように
努力精進を重ねるのが
それぞれの時代に命を授かった
伝承者のもう一つのつとめです。




今日も全てを出し切って
師匠に向かってきた子どもたち。

ひどい!と思う事も
ひどい!と見える事もあるかもしれない。

生きている内に渡しておかないと
消えてしまうのが
私たちの守る芸なのだよ。

怒鳴られてそっぽ向くような、
叩かれてへこたれるような、
そんな甘い覚悟じゃ、そんな弱い人間じゃないと信じてるから
こちらも全力で行くのです!

全力には全力で返さないと‼

子供が可愛くない親なんていないのと同じで、
弟子が可愛くない師匠なんていません!


親であり師である私は
お前たちが大好きです。
できると信じています。
信じて育てています。

私が疑ったら、本人は誰を信じ
ついてくれば良いのですか⁈

才能⁈
必要でしょう。
でも、努力をしなくて良い人間なんていません‼
高みを目指す限りは。


息子は何度
千尋の谷に落とされたでしょう。


立ち上がらなきゃ転べない‼
また転ぶのは、立ち上がった証拠。
ただね、
なるべく転ばない方が良いのです。

だから、稽古でも本番と同じ緊張感!
息子は稽古で渡しの前に座る前、
胸を抑えながら歩いてきます。


上がって来い!


今回の山は今までで一番…位に
大きな山です。


一日の終わりには
必ず谷を上がってきます。
上がれるやうに導きます。
上がってこないと終わりません。


毎日、必ずハードルを超えます!


課題をクリアして自信をつけ!
×××を×××して誇りを持て‼



全員が新しい課題、新しい山を超えるため
日々、努力精進を重ねています。



和泉流宗家は
歴史の重さ
伝統の奥深さを知り
芸の高みを目指します!



見守っていてください。




それでは皆さん



明日も一日
(ーっ)
頑張りまっしょい‼



では、





今日の夕飯は
気心の知れた家族と
お好み焼きでした。

今、一人じゃないと
いろいろな人に教えてもらえます。

笑って泣いて、また笑って
成長していきたいと思います。