前回から引き続き、卒論課題図書第二弾の『「企業の社会的責任論」の形成と展開』を読んでの感想を引き続き書き綴りたいと思います。
今回はは首題の「日本における企業の社会的責任論の形成と展開」について。
◆経済同友会の議決書を見ると、その時代によって日本が”誰に”、”何を”を求めていたかが分かる。
例えば、1956年の「社会的責任」決議においては、
経緯や時代背景として、日本経済の民主化、日本の経済復興、労働運動激化へんの対応として、企業改革、資本・労働に対する経営の自立化、新たらしい経営者の性格と役割をどのように確立するかということを国の課題として持っていた。
そこで同会は当時、「経営者の社会的責任の自覚と実践」を決議している。
換言すると、当時、経営者に求められいたのは、その社会的責任の遂行だけではなく、将来のために永続的な経済繁栄を図るため、経済体質の改造を図りつつ、他方においては企業経営の近代化の促進を経営者の最大の任務としていたらしい。
翻って、1965年の経済同友会「新しい経営理念」では、社会的責任の強調から一転して、企業利潤の重要性が強調された。
その理由としては、当時の日本はこれから本格的なビジネスの時代を迎えようとしていた段階で、まだ、真の意味での利潤についての洗礼を受けていなかった当時の日本の経営においては、利潤をあえて無視し、高等jな議論をもてあそんでるようではん、国内国外の競争にも勝てないし、社会的責任すら果たしえないという解釈であった。社会的存在を前提とする企業が追及するのは、利潤と能率であり、それなくしては国際競争にも立ち向かえなし、ステークホルダーへの義務も果たしえないと考えた。そこで、経営者はもっと大胆に利潤に論じ、その獲得に努力すべきであるということだったらしい。
これを受けての議論として、高田氏の先導的研究や、フォーマー/ホーグの利潤目標と社会目標に関連する研究などがあった。
◆そのような経緯を経て展開している日本における企業の社会的責任論は現在大きく、
三つの課題が挙がっている。
①企業の社会的責任論に内在する2つの理論問題
1.権力ー責任均衡の法則
2.社会的責任と企業利潤
②企業の社会的責任の枠組みの問題として、「企業と社会」関係論から、さらにより根源的な「経済と社会」の関係論にまでさかのぼることが重要になってきているということ。
③最近の企業の社会的責任に関する国際標準化の動向について
◆以上が現在までの日本における企業の社会的責任論の流れらしい。
これら3つの課題は自分自身が漠然とだが問題として感じていた(というか興味をもっていた)分野だ。
こういった課題を自身の研究で詰めていくのも非常に好奇心を刺激する分野だと思う。
元志