管理会社Xは、私にとっては物件A購入時の仲介不動産業者です。
物件Bのオーナーさんや、そこの賃借人からすると管理会社です。
Xは宅建業者です。
実際は、親子だけでやってる小さな工務店です。新築や、リフォームなどが業務のメインなのです。
私が物件Aを購入する時、当然数回おやっさんと顔を合わせてるのですが、毎回工務店の社長が着る作業服姿でした。
外壁塗装を考えてるという連絡をすべく、おやっさんの携帯に発信しました。
「お久しぶりです。2年前にK町の戸建を買った○○です。実は、この家の屋根が汚いので、屋根・外壁塗装をしようと考えています。そこで思ったんですが、X社さんが管理されているお隣の家も同様に汚れが目立つので、私の家とそちらの家と二軒同時にもし塗装工事を発注すれば、工事単価が安くなるのではと思いまして・・・」
こう切り出すと、Xのおやっさんも乗り気になったのか、Bのオーナーに伝えるとのこと。
数日後、おやっさんから連絡があり、Bのオーナーさんにもこの話を伝え、塗装工事そのものに積極的であるという答えが得られたとのこと。
私は、自分で選んだ業者に現地調査に来てもらい、私の家Aと、同時に自分のものでは無い家Bも塗装工事の見積をとらせてほしいと伝え、X社から了承を得ました。
しかしここで、おやっさんも商売のチャンスを見逃すはずはありません。
「私ども、工務店をしておりますので、うちでも見積をとります。両方の家の図面があるので、現地に行かなくても金額はだせますので。」
数日後、私が手配した塗装業者に現地調査に来てもらい、見積を出してもらいました。
私の家Aは約120万、お隣の家Bは少し外壁面積が多いためか130万とのことでした。
塗装屋さんの社長は、
「うちはホンマの職人の店なんで、工務店さんが外注して塗装屋にやらせるよりも当然安いですよ?」
とおっしゃっていました。
Xのおやっさんに私が手配した塗装屋さんの金額を伝えました。
「うーん、利口な方やと思いますよ・・。ただ塗料の種類にもよりますねぇ・・」
ごにょごにょと歯切れの悪いしゃべり方でした。
こっちは二つの家の見積をとって包み隠さず伝えているんだから、あんたも自分の見積額を言えよ、と言いたくなりました。
私は、自社の見積額を明らかにしないX社のやり方はせこいし、狡い経営者だと軽蔑しました。
結局、私はこのおやっさんとの交渉は時間の無駄と考え、単独で来てもらった塗装屋さんに依頼することになりました。
五月末に現地調査で、着工は六月下旬でした。雨天が多く、作業が中断する日が続き作業終了したのは七月上旬でした。
工事中に、物件Bの賃借人からクレームがあり、工事のせいで車にゴミがついて洗車の代金を払えだのといった話がありました。
その時だけおやっさんと電話で少しやり取りをしましたが、迷惑をこうむったので、その分工事会社に負担させるという話のやり取りのみでした。感じの悪いしゃべり方をするおっさんやなぁと思いました。
私の塗装会社は車の洗車代金と洗車に出してる間の代車費用などを支払い・手配しました。
Xのおやっさんからその後、自社の管理物件であるBの塗装をどうする等の連絡が来ることはありませんでした。
隣のオーナーさん、外壁塗装をする気がないのかな?と思っていると、私の家から4ヶ月ほど遅れて11月末頃にとなりも外壁が足場で覆われ、塗装工事に入ったことがわかりました。
養生の外側には、X社の社名が大きく出ていました。
物件Bのオーナーさん、なんぼで契約したんだろう?ぼられてなけりゃいいんだけど・・、と思いました。