【声明】「ライダイハン」たちの公開書簡提出と韓国政府見解発表に対する正義連の立場 | 川崎から日本軍「慰安婦」問題の解決を求める市民の会

ベトナム戦争時の韓国軍による性暴力被害者たちの正義具現のため、韓国政府が問題解決に乗り出すことを要求する

 

ベトナム戦争中、韓国軍の強姦などの性暴力で生まれたライダイハン(韓越間の子)たちが最近、国連人権調査委員会による調査と、韓国軍兵士のDNA鑑定などを要求する公開書簡を駐英韓国大使館を通じて提出したという。

これについて韓国政府は、「1992年外交関係樹立以降、不幸な過去を後にして未来を志向するという共同認識のもと、両国関係の未来志向的発展のために努力してきた」と述べ、「今後も両国の友好関係がさらに発展するように継続して努力してゆく」という公式的立場を表明するにとどまった。

「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(理事長;尹美香、正義連)」は、今回の外交部の立場表明に対して遺憾の意を表明し、ベトナム戦争での性暴力被害者たちとその家族らの要求に沿って、問題解決に韓国政府が努力することを要求する。

むろん、金大中政府以前と比較すれば、金大中、盧武鉉と文在寅大統領の公式発言で言及したベトナム戦争当時の性暴力問題に対する韓国政府の立場は、一定の進展があったのも事実だ。だが、611日に発表された外交部の立場は、始めて韓国政府がこの問題を公式的に言及した18年前に比較して大きな進展は見られず、被害者たちの要求とは非常に距離が有るものだった。

この間、「正義連」は、韓国政府の立場とは別に、金福童、吉元玉ハルモニの意思に従って、2012年に設立されたナビ基金を通じて、ベトナム戦争当時韓国軍によって性暴力被害を受けた女性とその子女たちを数年間支援し、謝罪の意を込めたベトナム訪問活動を行っている。

自身の苦痛と痛みが再現されないことを望み、人権運動家としてベトナムを始めとする戦争・紛争地域の性暴力被害者たちと連帯してきた日本軍性奴隷制被害者たちが開いた平和の道、正義の道を、今や韓国政府が完成させる時だ。

韓国政府も戦後74年間、戦争犯罪を否定し、被害者たちの正義実現要求を踏みにじるという日本政府が選択した不正義( Injustice)のために、日本軍性奴隷制被害者たちが受けている苦痛をよく知っているではないか。

日本軍性奴隷被害者たちに正義具現と人権回復の道を切り拓いていくと約束した韓国政府は、全ての戦時性暴力被害者たちに正義が具現されることを望んで被害者たちと連帯してきた日本軍性奴隷被害者の意思を継承し、ベトナム戦争当時の韓国軍による性暴力被害者たちにも正義が具現されるよう問題解決にのぞむことを求める。

 

2019612

日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯