『八十路から眺めれば』(マルコム・カウリー・草思社文庫)にこんな言葉があったから書き留めておく。
ゴヤは72歳でスペインの宮廷画家の地位を辞して、もっぱら自分のために絵を描こうと決心する。
80歳の年には,二本の杖をつき、白い髪と髭に覆われた老人を描いて、その絵の片隅に「まだ勉強中」と書き込んだ。
カトリック詩人のポール・クローデルは日記に書いた。
目もだめ、耳もだめ、歯もだめ、足もだめ、呼吸もおぼつかない! しかし、とどのつまり、それらのもの無しでも満足に生きていけるというのは驚くべきことである!
詩人イェイツは、みずからを「邪悪な野生老人」と称した。
まだまだこの域にはほど遠い。