エリート V.S. 一般庶民の戦いは後者に分がある(AKB総選挙史の考察) | 超絶メタアナリシス

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☆☆☆ 都心(台東区)在住です ☆☆☆

過去、様々な戦いが繰り広げられてきたAKB選抜総選挙...

特に、お互いに「ライバル」と呼ばれてきたメンバー同士の名勝負が、あまたその歴史に刻まれてきました。

で、結果を総括していうと、「エリート V.S. 一般庶民の戦いは後者(=一般庶民)に分がある」と言えると思います。

エリートというのは、運営推され、秋元康推されのメンバーのことです。

一方、一般庶民というのは、ファンが見つけ、握手券の売れ行きや選挙結果で押し上げてきたメンバーのこと。

いわば、下からのたたき上げのメンバーが、”一般庶民”です。

たとえば、AKBの15期でいえば、今回の総選挙で速報14位の向井地美音はエリートで、速報15位の福岡聖菜は一般庶民といえるでしょう。

おとといの夜に放送されたドラマ『正義の「セ」』でゲスト出演していた向井地美音は、そもそも子役としてドラマに出ていて(フジテレビ系『アンフェア』)、幼少の頃から芸能界経験があります。

 

 

AKBでは、『希望的リフレイン』で15期の中で最初に選抜入りし、『翼はいらない』ではセンターに抜てきされました。

大島優子からは、『ヘビロテ』の後継センターに指名されています。

まさに、”ザ・エリート”という感じです...

一方の福岡聖菜は昨年の総選挙で初ランクインし、選抜入りは何と『TeacherTeacher』が初。

それでもAKB歴は5年を数えますから、下積みの苦労をへて、ファンが背中を押すことでここまで上がってきた、たたき上げのメンバーです。


話しを元に戻すと、AKB総選挙では、エリートのメンバーは勝負弱いです。

向井地美音はおととしの総選挙で13位となり選抜入りしたものの、翌2017年の速報は29位(SHOWROOMでは確か泣いていました)。

その後、本番では順位を上げたものの、17位となり選抜を逃し、票数も前年度比で1万1千票減らしてしまいました。

他には、HKTの田島芽瑠ちゃん...

秋元康氏から「珠理奈を上回る逸材」と持ち上げられ、デビューシングルでいきなりセンターに抜てきされたものの、総選挙では、55位、38位、32位、43位、40位と振るいません。

最近のHKTでなら、松岡はなちゃん...

 

フットボールアワーの後藤さんからテレビ番組『HKTのおでかけ』で何度も名前を呼んでもらい、楽曲では『最高かよ』と『キスは待つしかないのでしょうか?』でセンターに抜てきされました。

 

AKBの選抜にも何回も入れてもらっています。

 

しかし、総選挙は、昨年はギリギリの80位。今年の速報は圏外でした。

このように、エリートメンバーには票が集まりにくいし、力弱いんです。

珠理奈と咲良も大きくいえばエリートメンバーで、彼女らが指原と渡辺麻友の争いに割って入れなかったのは、このためです。

そして、なんといっても歴代の1位争い...

エリート V.S. 一般庶民の戦いは、一般庶民の6勝3敗と、かなり一般庶民の方が強い...

ちなみに、前田敦子(2勝)と渡辺麻友(1勝)がエリートで、大島優子(2勝)と指原莉乃(4勝)が一般庶民です。

さらに言うと、youtubeでMV再生回数1億回突破の『ヘビロテ(大島優子センター)』と『恋ちゅん(指原莉乃センター)』は、いずれも一般庶民が勝つことによって生まれた曲なんです。
 
前田敦子は、秋元康氏からセンターに指名され、「不動のエース」と呼ばれていました。

そのせいか、投票数が少なかった第1回の総選挙では地すべり的に1位になったものの、翌年、総選挙が注目を浴び、徳光さんが初司会になった第2回の総選挙では、一般庶民(大島優子)の前に敗北を喫しました。

渡辺麻友は、3期生の中で一番早く選抜入りし、ユニット『渡り廊下走り隊』(シングルデビューもしている)ではセンターに抜てきされました。

また、AKBが2度目のレコード大賞を取った2012年、前田敦子の代わりに代理センターをつとめ、翌2013年早々に『So long!』でセンターに抜てきされました。

しかしその渡辺麻友は、その年(2013年)の総選挙では順位を落とし、指原莉乃がまさかの1位となりました。

今年でいえば、3シングル連続選抜入りの小栗有以は、いまのAKBにおけるエリートだといえるでしょう。

しかし彼女の速報順位は、49位...

 

『TeacherTeacher』のセンター効果さえ、疑問視されるところです...

 

STUでは、瀧野由美子がエリートです。

 

音楽大学の現役生でサックスを吹けるし、『瀬戸内の声』でも、デビュー作『暗闇』でも、ともにセンターに抜てきされています。

 

AKBの選抜にも、『11月のアンクレット』以来、3回連続で選抜入りし、新作ドラマ『マジムリ学園』への出演も発表されました。

 

しかし彼女の速報順位は53位で、一般庶民のメンバーだといえる石田千穂(=『瀬戸内の声』では選抜に選ばれてすらいませんでした)の44位を下回ります。

 

このように、総選挙では、エリートメンバーは弱く、一般庶民の色(カラー)を持つメンバーが強いのがセオリーです。

今年の1位争いは、珠理奈と咲良はエリート、荻野由佳は一般庶民。

セオリー通りなら、荻野由佳が栄冠を得ることになりますね...

 

ただし、票の入り方は、エリートっぽいですが...



ではなぜ、一般庶民のメンバーのほうが強いのか...

 

それは、ひとつには、もちろん、ファンが燃えるからですね。

 

なぜ燃えるのかというと、共感するから、です...

 

日本は、暮らしにも社会にも余裕があった昭和後期でも、中流社会でした(「一億総中流」というフレーズがよく言われていました)。

 

そしていま、平成では、貧富の差は昭和時代よりも拡大し、人口数では圧倒的に庶民が多い...

 

それに、クラシック音楽や宝塚のようなかしこまった娯楽とは違って、アイドルというものは気軽に楽しむもの。

 

だから、よりいっそう、アイドル産業の愛好者は一般庶民がほとんどだと思われます。

 

なので、エリートカラーを持つメンバーには、みんなが共感しにくい。

 

下からのたたき上げ系の一般庶民のカラーを持つメンバーが共感を集めやすい...

 

グループへの貢献度が高い歴代の総監督(といっても、今のところ2人だけですが)の順位が突き抜けないのも、同じ理由です。
 

”総監督”というポストは、エリートであることを示しますから。

 

もっと言えば、欅坂46の平手友梨奈がちょっとしたことで批判されがちなのも、長濱ねるにアンチがつきやすいのも、彼女たちにはエリート臭がするからです。

 

平手ちゃんは秋元康氏のお気に入りで不動のセンターですし、長濱ねるはひらがなけやきの創設要因になり、初期の頃にはソロ曲を与えられ(=いずれも特別扱いを意味する)て、優遇されていましたから。

 

こういったエリートたちには、一般庶民のファンは共感を感じにくい...

 

逆から言えば、運営や秋元康氏から冷遇され、冷遇され、冷遇され続けても、それでもけなげに毎日ガンバっている一般庶民のカラー(色)を身にまとうメンバーが、同じく一般庶民のファンの目には、たまらなくいとおしく見える...

 

目の中に入れても痛くないほど、いとおしくて、かわいらしくて、たまらない...

 

その想いが、”カネに糸目をつけずに投票する”という行動に駆り立てる...

 

これが、総選挙の投票の構造(メカニズム)になってるんですな。

 

 

もうひとつの理由として挙げられるのは、秋元康氏が作る歌詞は、一般庶民の目線から見たものがほとんどだからです。

 

その結果、AKB48グループの楽曲の世界観は、一般庶民の気持ちを歌ったものとなります。

彼(秋元康氏)は、ときにはゲスな詞だって書きます。

そもそも、秋元康氏は大学中退者でもある...

 

大学を卒業できなかった、一種の落ちこぼれなんですね。

だから、エリートとは本質的にあいいれないものなんですよ、秋元康の世界観というものは。


こういうわけで、エリートのメンバーに対しては票が力強く向かうことなく、失速するケースが多くなるのです。

 

 

たとえで言えば、『マジムリ学園』への出演決定は、総選挙では「逆風」を意味します!

 

公式サイト...

↓↓↓

http://www.ntv.co.jp/majimuri/

 

 

このニュースは、小栗有以、瀧野由美子らの足を引っ張るようなニュースだと言ってもいい...

 

普通に考えれば「追い風」を意味するニュースが、その逆を意味してしまう...

 

まさにこの意味で、AKB48グループとは、

「不思議の国のAKB」

なんですな...

 

 

 

☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜

 

 

本日、ニコ生で、以下の楽しいコンテンツが!

 

 

せいちゃん(福岡聖菜)、運営推され・秋元康推されのメンバーと肩を並べた感じ...

 

もちろんこれは、せいちゃんのみに追い風です...

 

速報効果があらわれた!(=ファンが推した、ファンの努力が報われた)、という印象を与えますからね。

 

エリートメンバーとそのファンには、ニコ生配信なんて、「今さらコンテンツ」でしょうねぇ...

 

 

Mステも生ちゃん出るから要注目です!!

 

 

 

こいつは忙しいぜ...