東京オリンピックが開幕いたしました。日本

 

今年5/2新型コロナウイルスワクチン接種5日後に亡くなった三重県の40代女性について報道がありました。 

この女性は、4/27県内の医療機関で新型コロナウイルスのワクチンを接種。 

アナフィラキシーを疑う症状はなく帰宅、2、3日経って子宮から出血があったとのこと。 

5日後の早朝には突然、呼吸困難を訴えて心肺停止になり、その後搬送先の病院で死亡が確認されました。 

女性には子宮腺筋症の基礎疾患がありました。 

三重県はワクチン接種の副反応の疑いとして厚生労働省が因果関係を調べ判断することになりました。 

 

子宮腺筋症では強い生理痛が起きるのでピルが処方されることもよくあり、この報道を見たピル服用中のお客様より先日コロナワクチンとの関係についてご相談をいただきました。 

ピルを処方している医療機関にも問合せが殺到したようで、HP上に見解を掲載しつつ電話応対を断っている医院もあるようです。 

避妊、月経痛・月経過多、月経前症候群、ニキビなどで処方されるピルは、地球上で1億人以上が服用していて「世界で最も多くの人に飲まれている薬」ともいわれています。 

ピル後進国と言われる日本でさえ学生、未婚女性、妊娠をしたくないキャリア女性など多くの女性が服用しています。 

ピルとは一般的に“低用量ピル”を指し卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が配合された薬で副作用としては「不正出血」と「血栓症」があります。 

ピルから起きる不正出血はホルモンバランスの変化で起こります。 

血栓症は血液凝固作用があるエストロゲンが配合されているからです。 

今回のワクチン接種後に発症する血栓は、ピルによって起きた「凝固系」血栓とは違います。 

 

簡単に書きますと、ワクチンによりできた抗体が細胞への「進入路」をふさぎます。 

ところがこの「進入路」は体内の炎症を防いだり、血圧の過度の上昇を防いだりする働きがあるので、かえって血管内に炎症が起きたり血圧上昇が起き血栓、出血につながる可能性が高くなります。 

ピル服用とワクチン接種が重なることでどの程度血栓リスクが高まるか結論はもう少し時間がかかりそうです。 

 

ちなみにアストラゼネカ製ワクチンは今年3月中旬、ドイツ、イタリア、フランス、スペインなどで、接種後に血栓の副反応が疑われる事例が報告されたことを受け使用が中止・制限となっています。 

日本国内で接種されているファイザー、モデルナでは厚生労働省HPには下記の記載があります。 ===================(厚生労働省HPより抜粋)=============================== 

■ファイザー社や武田/モデルナ社のワクチンでも起こるのですか。 

ファイザー社や武田/モデルナ社のmRNAワクチンでは、現時点では、同様の血栓症と関連性があると評価された事例は確認されていませんが、引き続き適切に情報を収集し公表していく予定です。 

■もし発症しても治療はできるのでしょうか。 

海外で発生した事例において、適切な診断や治療法に関する報告が増えてきました。

一般的な血栓症とは治療薬などが異なることから、専門的な診断や治療が必要になります。 

このような血栓症が起きた際の治療法について、日本血栓止血学会、日本脳卒中学会の両学会において「血小板減少症を伴う血栓症の診断と治療の手引き」を取りまとめているところです。 =================================================================== 

 

新低用量ピル(OC・LEP)ガイドラインではこうあります。

 「新型コロナのワクチン接種のために、ピル内服を中止するような推奨・指針は出ていません。現時点では、新型コロナのワクチン接種前後に低用量ピルの内服を中止する必要はないと考えられます。」

 (ただし新型コロナウイルスに感染した場合には、ピルの服用をいったん中止するよう推奨しています、) 

 

ちなみにピルは服用開始のころほど血栓を発症する確率は高く、継続している間に徐々に確率は下がります 。 

一旦服用を中止してまた服用再開となると血栓が発症する確率がまた高くなるというのもやっかいです。 

服用されている方はふくらはぎ・足のむくみや痛み、しびれ、胸痛、息切れ、頭痛、めまい、失神、言語障害、視覚異常などがあった場合は医療機関にご相談されることをお勧めします。 

 

血栓予防には下記が挙げられています。 

●水分摂取 ●適度運動 ●着圧ソックス使用 ●喫煙を控える ●定期的な検診・血液検査 

水分不足による脱水症状で血液が濃縮されると血栓ができやすくなります。 

また運転、デスクワーク椅子など長時間同じ体勢でいることにより起こる“エコノミー症候群”も血栓です。 

喫煙タバコもリスク因子であり、35歳以上で1日15本以上タバコを吸う方には低用量ピルを処方することはできません。 

加齢もリスクになり40歳以上のピル服用も血栓症を発症するリスクが高まります。

 ピルを服用している方の避妊以外の目的「月経痛・月経過多、月経前症候群」は漢方的視点からは「お血」(*参照:お血の正体) が背景にあります。 

 

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