立春を過ぎて本日は少し寒さが緩みました。
昨夜TVでは妊活をテーマにしたドラマをやっていて娘が一生懸命見ていました。
お店では妊娠をご希望される方のご相談もいただきますが、さてペットを飼っていると妊娠しなくなるという噂を聞いたことはありますか?
これ不妊治療をされている方がペットを飼っている率が高い説、ペットを子供としてかわいがりすぎて自分で満足してしまうというような説、ペットから感染するトキソプラズマという虫体が妊娠しにくくなったり、胎児に伝染する可能性があるから飼わないほうがいいという警告説などがあるようです。
でも現実にはペットが不妊の原因になるという研究結果はないようですし、ペットを飼っておられる方で妊娠される方もいくらでもおられます。
むしろペットをかわいがることは妊娠によいという意見もあります。
これはペットと触れ合うことでオキシトシンというホルモンが分泌されているからという理由です。
オキシトシンはやさしさホルモンと言われ幸福感を感じさせてくれるホルモンで、赤ちゃんを見るとたまらなく可愛く思え、深い愛情を湧き出させます。
最近は思わずため息が出るような暗いニュースもありますが太古の昔から母親の愛情は基本的に不変。 その源泉こそがこのホルモンの働きです。
このオキシトシンは産後で弱った体力の回復にも必要です。
でもお母さんがストレスを感じたり緊張したときには分泌されなくなってしまいます。
ですので理想の産後回復は少しでもゆったりと休む時間を取り緊張やストレスを感じない環境を作って差し上げることが母子にとって大切です。
また赤ちゃんやペット、ご家族とのふれあいもオキシトシンを分泌させてくれます。
日光に当たることも同様の働きがありますので光線治療もお勧めです。
赤ちゃんが出来たらおっぱい。
母乳を作るためには、オキシトシンと、もう一つ「プロラクチン」というホルモンが関わっています。
プロラクチンは母乳の分泌を促し、オキシトシンは母乳を絞り出すホルモンです。
プロラクチンもやさしさホルモンであり女性を母親の気持ちにさせ、子供を守ろうという気持ちにさせます。
また授乳中のお母さんをリラックスさせ、眠気を誘う作用があります。
プロラクチンは赤ちゃんがおっぱいを吸うと分泌され、オキシトシンはお母さんが赤ちゃんの泣き声を聞いたときに分泌されるそうです。
プロラクチンが高い「高プロラクチン血症」は妊娠するには逆に障害となります。
母乳を与えている期間は妊娠しないように体が反応するためです。
高プロラクチン血症の原因は、ピル・胃潰瘍の薬・抗うつ剤・降圧剤などの医薬品、脳下垂体腫瘍、流産や人工中絶などがありますが原因不明の場合も多いです。
高プロラクチン血症になると、妊娠していないのに母乳が出る、生理不順・無月経・着床障害になるなどの症状が現れます。
ちなみに男性もプロクチンは分泌されていて性欲減退やEDが起こります。
原因不明の高プロラクチン血症には病院ではカバサールやテルロンといった医薬品が処方されます。
病院では原因不明と言われた場合でも漢方理論から見ると色々な原因が見えてきます。
ストレスであれば「肝」、つまり自律神経から分析をしていきます。 基礎体温を測るとギザギザになるような方が多いです。
同じストレスでも沈んでいたり、興奮していたり、それぞれのタイプに合う漢方処方があるのです。
ストレス=肝以外で年齢的な原因、流産や人工中絶も含めた体力的な原因の場合もあります。
漢方では「炒り麦芽」や「芍薬甘草湯」が有名ですが、それ以外の漢方処方や野牡丹・ミルク人参などの生薬、胎盤・などもあります。