丁度今頃になると気持ちが鬱々として慢性的な疲労がとれないという方は「冬うつ」と言ってセロトニンが不足していることが多いです。

こうした場合は体を温めるものやたんぱく質がお勧めです。

 冬の旬である牡蠣もよく体を温めます。

 漢方でも動物性生薬を始めとして体を温めてくれるものがたくさんあり実際にうつ状態も改善します。

 

何故冷えるとうつになるのか。

エネルギー不足である気虚や血虚が進むと「陽虚」という状態になり冷えが強くなります。

舌の色は白っぽくなり表面のつぶつぶはなくなってしまいます。

 これは「陽」という気が不足している状態のことで、この陽気は体温維持をしてくれるものです。

陽気は外邪の侵入を防ぐ免疫力、気力にも関係します。

 このため陽虚になると元気が出ない、やる気がしない、そしてプチうつからうつ状態にだんだん陥っていきます。

冬は日照時間も少なくなり、気温も低いので冷えやすいためこうした状態に陥りやすい季節なのです。

 冷えから体温が低くなるとうつ傾向だけでなく肩こり、肥満、腰痛などいろいろな症状が起こりやすくなります。

冬場に肥満?というのは、体重を気にして食事を減らすとますます低体温となりカロリー消費がされず逆に太ってしまうことがあるからです。

普段冷え性で基礎代謝の悪い方、むくんだり汗かきだったり、おりものが多いような方は該当します。(もちろんそれに対応する漢方あります。)

冬でも冷蔵庫にアイスやビールが置いてある家庭が普通になりました。

こうした食生活も要因ではあります。

 

うつの話に戻しますが「季節性うつ病」という病気もあり毎年日照時間が短くなる秋から症状があらわれはじめ、日差しが長くなる春になると回復するというケースがあります。

その症状から「ウインターブルー」という別名もあります。

こうした場合は太陽の光を浴びることが有効で、日差しが短くなる季節は特に積極的に朝の光を浴びるとよいです。

実際に治療では「高照度光療法」といって太陽光やそれと同等の光を照射して体内時計を調節して生体リズムを整える治療法があり多くの患者で効果があります。