今年の梅雨も去年と同じように前半空梅雨・後半ゲリラ豪雨となるのでしょうか。
14代将軍・徳川家茂。 夜な夜な彼を襲っていたのは、こむら返りでした。
足がむくみ、しびれ、夜中に「ピキッ」とつる。
天下人の寝所で脂汗をかいていたのです。
彼は21歳で急死します。
死因は「脚気衝心」――ビタミンB1不足が引き起こす心不全です。
その前の13代・家定も同じ死に方をしています。
なぜ続けて天下の将軍が?
その答えは「白米」です。
精白した白米はビタミンB1をほぼ含まない。
贅沢な白米食が、脾胃(消化・吸収の力)を弱らせ、気血を枯らし、こむら返り・むくみ・しびれを引き起こす。
これが東洋医学的に見た脚気の正体です。
家茂が21歳で死ななければ、慶喜は将軍になれず、大政奉還も起きなかったかもしれませんね。
こむら返りの原因は人それぞれ、足のサインは早めに読み解くほど対処の選択肢が広がります。
夜中に突然、「いたたたたたっ!」と飛び起きる。
ふくらはぎが固まり、しばらく動けない。
そんな経験はありませんか?
東洋医学では、こむら返りを単なる筋肉の問題とは考えません。
身体を養う力の低下、回復力の低下、血流の低下、冷え、疲労の蓄積などのサインとして現れます。
例えば、
□ 肌が乾燥する(血の不足で筋肉が養われない)
□ 疲れが抜けにくい(疲労がたまり筋肉を緩める力が鈍化)
□ 白髪が増えた(生命のバッテリー腎の弱りで水分代謝がコントロール不能)
□ 夜中に目が覚める(睡眠の質低下は潤い=陰の低下→筋肉の異常収縮へ)
□ 足が冷える(足の筋肉・血管が硬直して酸素やミネラルが届かない)
夏、これからはこむら返りが増える季節です。
例えば海やプールで泳いでいる最中に足がつり、慌てた経験がある方も多いのではないでしょうか。
海水温は真夏でも意外と低く、足の筋肉は冷えやすい状態です。
さらに泳ぐことで筋肉は疲れ、気づかないうちに汗をかき、身体の水分やミネラルも失われていきます。
つまり「冷え」と「疲労」と「脱水」が同時に起きているのです。
夏の日常生活も同じことが起こっています。
クーラーで足元が冷える、汗をたくさんかく、冷たい飲み物が増える。 暑い季節なのに、身体の中では冷えが進んでいるのです。
汗が蒸発すると体表温度は下がります。
さらに汗をかけば、水分だけでなくミネラルも失われます。
そこへクーラーの風。
特に足は心臓から遠く、冷えや血流低下の影響を受けやすい場所です。
その結果、筋肉が過敏になり異常収縮を起こしやすくなります。
「こむら返りには芍薬甘草湯」は最近かなり認知されてきました。
ドラッグストアでは葛根湯・防風通聖散に次いで売上ベスト3ランクイン。
最近では鎮痛剤に芍薬甘草湯を配合したり、ゼリーも発売されています。
芍薬甘草湯はなぜ効くのでしょうか?
筋肉は「縮む」だけでなく「ゆるむ」ことで正常に働いています。
ところが、疲労や冷え、発汗などが重なると、筋肉が異常に緊張しゆるみにくくなることがあります。
芍薬甘草湯は過剰に緊張した筋肉をゆるめます。
ところが、ここで大切なことがあります。
それは「なぜ足がつったのか」という原因です。
例えば、
□ 汗をかきすぎている
□ 身体が冷えている
□ 疲れがたまっている
□ 血の巡りが悪くなっている
□ 年齢とともに回復力が落ちている
こうした背景は人によって違います。
つまり芍薬甘草湯は「つった筋肉をゆるめる」のは得意でも「なぜつったのか」を解決する薬ではありません。
こむら返りという一つの症状の中に、その人の弱点が隠れています。
肌は内臓の鏡と言いますが、筋肉もウソはつきません。
では足がつるのは、なぜ夜が多いのでしょう?(スポーツはさておいて)
肌が乾燥したりかゆみが出やすい、髪がパサつく。そんな方が夜中に足がつる……。
一見すると関係なさそうですが、東洋医学から見ればこれらは同じ原因から起きています。
それは「血(けつ)の潤い不足」です。
●鍵を握る「肝(かん)」
人の身体は血液によって全身に栄養と潤いを届けています。
その血を蓄え必要な場所へ届ける働きを担うのが「肝」です。
東洋医学でいう「肝」は、西洋医学の肝臓だけを指す言葉ではありません。
身体の巡りをコントロールする、筋肉や腱をしなやかに保つ、感情のバランスを整えるといった役割を持っています。 この「肝」が弱ったり、蓄える血が不足したりすると、身体に以下のようなサインが現れ始めます。
こむら返り、目が疲れやすい・かすむ、爪が割れやすい・縦すじが入る、髪がパサつく・抜ける・イライラしやすくなる
夜中に足がつる理由もここから見えてきます。
日中、私たちが活動している時は血は筋肉へと送られます。
そして夜になり眠ると血は「肝」へと戻り身体全体の修復作業を始めます。
つまり、夜中は「筋肉の潤い(血)が一番少なくなる時間帯」なのです。
もともと血が不足している人が、夜中に筋肉の潤いまで引いてしまうと
筋肉が硬くなる→柔軟性が低下する→「夜中の冷え」や「寝返り」が加わる→異常収縮を起こしやすくなり【こむら返り】発生! というルートに乗りやすくなるわけです。
同時に血には「皮膚や粘膜を潤す」という機能もありますので同時に、乾燥肌、髪のパサつき、不眠などがセットで現れることが非常に多いのです。
つまり東洋医学では「足がつる=ふくらはぎだけの問題」ではなく「肝の血が不足して、筋肉を潤せなくなった結果」など様々な原因を考えるのです。
全てのこむら返りが潤い不足なわけではありません。
冷えや疲労、過度な発汗、血流低下が関係する場合もあります。
よければ「決定版・あなたのこむら返りの体質バランス分析」をご覧ください。
それぞれの体質へ一言アドバイスも付記してあります。
さらにディープな分析をご希望の方は「東洋的体質バランス分析」からお申し込みください。
