ハノンやツェルニーは必要なのか | 成人してから始めたピアノ

成人してから始めたピアノ

大学生になってからクラシックピアノを弾き始めました。大人になって始めたからこそ味わう充実感や苦悩について、皆さんと共有していきたいです。

先日、ピアノサークル弾き合い会で、レッスンしていただいている曲目についての話題になりました。

その方はお仕事(おそらくフルタイム勤務)されながら、ハノン・新ハノン・ツェルニー・モーツァルトのソナタ・バッハのシンフォニア・曲という、とんでもない量の課題を抱えているとのこと。古典や教本を進めないと曲は見てもらえない、という話もありました。

 

そこでふと自分のことを考えると、「私ってハノンもツェルニーもやってない…。」

ハノンはピアノを弾き始めた10年ぐらい前になんとなく買っていくらか取り組んだような気もしますが、飽きてすぐやめてしまいました。ツェルニーは楽譜すら見たことがありません。

 

そのことをレッスンで先生にお伝えし、私が抱えている技術的な問題点はこういった教本をないがしろにしてきたからなのか、私もこういった教本に取り組むべきなのか、ということをお尋ねしました。

 

先生は、大人に対しては課題を強制しないというポリシーのようで、「ツェルニーも持ってきてもらえたら見ますが…」という話はありましたが、仕事と並行してピアノの勉強も進めていくことを考えると、あまりにも負担が重すぎるのではないか、ということを心配していました。

ツェルニーは一応曲のようなものになっているので、ツェルニーのための譜読みの時間が必要になります。そして楽曲として考えると、ただ指が回れば満足できるというものでもないので、一つずつ仕上げるためには一定の時間を要する、とのことです。

 

先生の見立てでは、私は比較的譜読みが早いようなので、できなくもないだろうという話もありましたが、ツェルニーを一生懸命取り組むぐらいなら、曲の中でできないものが出てきたときに、その曲を使って課題克服の練習をすれば良いだろうし、それで十分足りるでしょうとのことでした。

 

その意味では、どちらかというハノンのようなエクササイズ的な教本は譜読みに時間がかからないので、取り組むならこういった種類のものが良いとのこと。ただ、私の場合は中途半端に指は動くし、指の力もそれなりについているので、これも必須とは言い難いようでした。

 

むしろ獲得したいテクニックに焦点を当てて、作曲家が書いたエチュードに取り組む方が有意義なのではないか、との提案がありました。私の場合はまず手首と前腕の柔軟性と、鍵盤を押さえつけないこと(割れないフォルテを出すため)です。

そんなに短期間で仕上げる必要もないので、多少難しいなと思っても長い目で見て取り組もうとのことでした。

 

いくつかご提案いただいた曲の中で、特にドビュッシーが良さそうだったので、早速楽譜を購入。

今年は苦手なものにも向き合っていきたいです。