『淡路の神秘 エル.エロヘ.イスラエル』より転載
http://www.atc.ne.jp/seikindo/awaji/elelohe.htm
P.8より
其の当時の私には、出口聖師の曰はれた、
「お前は一宗一派に囚はれてはならない。
それだから大本教には入信しないで、皇道大本の行者になれ。」
と教えられたお言を理解する事が出来ませんでしたが、聖師は、当時の情勢の変遷に就て、次の如く語られました。
現代は加速度的に、一途に世界は破局に向って進んで行く。
如何なる理由を持たせるにせよ、戦争は戦争へと、全世界は戦場化して、神定の世の終末の審判が始まる。
どうした機会で戦争が収拾されるかは、ユダヤと日本の完全な提携による事は、既定の事実である。
さうしない限り、戦争の原因動機となるユダヤとアラブの宗教戦の収拾はつかない。
眞の宗教は岩戸隠れであるから、これが世に出ない限り、思想戦も肉弾戦も、世に無くする事はできない。
眞の宗教を世に出す業は、今の宗教家の手では絶対に出来ない相談である。
今日の宗教はニセ預言者の迷信教であって、まことの宗教を知る者はない。
これからの世界は益々覚有情の人間味を離れた気違ばかりの世界となる。
皇道大本は、唯一の救世主(キリスト)を知らせ、
宗教の本質(咒)を知らせ、更に直接に、立替立直しの業をする立役者(菩薩)を仕立てるところであるが、方便の上には、立替立直しの雛形を以て教えを示すところである。
雛形では、出雲系の大本で、ユダヤを世に出し、日本系の皇道でイスラエルを世に出すところで、いまのところ、この筋書きを本当に知らせて置く適材が見つからぬ。
然しまだ帝国日本が崩壊するには、十年の間があるから、腰を据えて一仕事してみる気は起らないか。
と相談をもちかけられました。
私は一議に及ばず従順に「私の出来る事なら」とお引受けをいたしました。
すると聖師のいはれるには、
皇道大本の究極の宗教原理を示す雛形建設の必要がある。
それでは淡路の神代村といふ地に大井戸を掘上げて貰ひ度い。
然し実際に、工事に着手するのは、十年先の事であるから、それまでに、淡路島の古文化遺跡の史料調査をして欲しいと要所要所の差図を受けました。
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