2024年から導入された新NISAは、我が国経済・社会において短・中期的には多大なマイナス要因になるのではないかと私は考えるようになりました(長期的にはプラスとは思いますが)。



その理由は、次の3つです。



まず第一に、巨額のリスクマネーの海外流出です。


新NISAで人気な投資先は、海外インデックスファンドであり、資金が海外に流れ、我が国国内消費・投資にマイナス影響を与えるとともに、ライバル海外企業の資金調達を容易にし、競争上優位にさせてしまいます(最近の我が国中小型株の需給悪化・下落の要因の一つかもしれません)。



第二に、我が国における貧富の差の行き過ぎた拡大の恐れです。


資産運用ができる人と、できない人の生活格差が、自己責任・能力を大きく超えたレベルで拡大することは、中期的にも社会不安を引き起こすかもしれません。



そして、第三が、ブームの反動です。


あまりにも急速な制度改正にともなうキャッシュフローや心理の変化は、株式市場はもちろん、外国為替市場にも大きなインパクトを与えています。

今後に現実化するかもしれない反動的株安・円高による影響が心配です。



なにか、よからぬことが起こるのではないかと妄想しています(だから新NISAはだめだとは全く思っている意味ではなく、投資家としては積極的に活用すべきです)。