個人投資家にとって、相対的に利回り(元本取崩分を加味した分配金ベースも含む)が高く、またわかりやすいとのことから、リート(不動産投資信託)は、人気の商品です。



しかし、最近の株ブームの中で、銀行窓飯において、Jリート型の投信の販売が不信であるのは、意外であり、また残念でもあります。


なぜなら、今、Jリートは、我が国において、依然低金利が続く中、脱デフレからのインフレが現実のものになる一方で、急激な円安・株高の反動も懸念され、バリュエーション的にも極めて魅力的な状況にあると考えられるからです(絶対に儲かるというものではありません)。


リートの投資魅力を判断する基本的かつ代表的ななものは、イールドスプレッド(リートの配当利回り−長期国債利回り)及びNAV倍率(価格純資産倍率)です。


その両方とも、歴史的及び他国比で割安となっているのです。


イールドスプレッド(1月末時点)は、オーストラリアが0.1%、米国が0.2%、あの香港ですら3.4%に対し、我が国は実に3.7%にもなっています。


また、JリートのNAV倍率は、1月末で0.88倍、2月22日は、0.83倍と過去平均の1.14倍を大きく下回り、解散価値より低くなっています。


さらに、騰落率は、過去3年ベース(2月23日現在、現地通貨)で、オーストラリア31.0%、米国12.2%に対して、我が国は▲2.1%と下落しているのです。


欧米においては、商業用不動産市況の悪化懸念はありますが、我が国の場合においては、むしろキャピタルフライトの受け皿期待があるほどです。



儲けるためというより、いろいろな事案に対し、備えるためにも、Jリートの相対的な魅力度は、増してきていると、高次脳機能障害のリハビリ中の頭で、妄想しています。