公式には5%前後の成長とされているものの、漏れ聞く現地の声からは、中国経済が明らかに変調をきたしているようです。



そのため、多くの評論家やメディアは、今の中国を、1990年代のバブル経済崩壊後の我が国になぞらえ、長期間に及ぶデフレ不況が起こるのではないかと予想しているようです(デフレを輸出することになることは間違いないとわたしも思います)。



確かに、莫大な債務やインフラの過剰供給、さらには急激な少子高齢化等から、供給過多によるデフレに陥るとの見立ては一見合理的でもあるようです。



しかし、一方で、デフレとなる大前提は、単なる物的な需要と供給以前に、



「当該国家・国民及び通貨への国際社会における信頼」



が絶対的条件として必要になります。



はたして、共産党一党独裁の中華人民共和国にそれが成り立っているでしょうか?



そうでなければ、その国は、仮に短期的にはデフレとなったとしても、中長期的には、悪性のインフレが襲い、また国民が味わう痛みは、その方が辛いものになるだろうと、高次脳機能障害からのリハビリ中の頭で妄想しています。


いずれにしても、私たちは、マーケットを取り巻く経済・政治環境は、今や、1989年からコロナ禍前とは、大きく変化していることを認識する必要があるのではないでしょうか。