第56回ミス日本コンテストにおいて、ウクライナ人の両親を持つ日本国籍の椎野カロリーナさん(26)がグランプリに選ばれたことが、波紋を呼んでいました。


結局は、彼女が、妻子ある男性と不倫し、またそのことに関して虚偽の発言をしたとのことで、自らミス日本グランプリを辞退したという顛末となってしまいました。



しかし、皆さんは、そもそも、彼女がミス日本グランプリとなった事案について、如何お考えでしょうか?



わたしは、その後の顛末はどうであれ、グランプリを獲得した椎野カロリーナさんに、まずは、祝福と敬意を表したいと考えています。




彼女がミス日本グランプリを獲得したことで、論争となっていた理由は、彼女が日本国籍があるとはいえ、ハーフでもない、いわゆる大和民族としての日本人の血が入っていないことにあるようです。


カロリーナさんは、グランプリを受賞したことで、外見ではなく、日本人として認められたと感想を述べられました。


私は、日本国籍を取得した人は、日本人だとの想いはありますし、外見は人を判断する基準の一つではありますが、人を外見だけで絶対に判してはならないとも考えています。



今事案に関する、議論の本質は、そもそも、ミス日本、そしてそのグランプリがどういう意図をもって、どういう基準で判定されているかがポイントなのではないでしょうか?



世界に我が国らしい美というものを知らしめるために、大和民族の外見的な美しさを競うのか、ただ日本国籍の人の外見的な美しさを競うのか、外見と内面をなんらかの基準により組み合わせてその優劣を競うのか等々。


そして、このミス日本という賞にどのような意図・目的があるのかにより、考えは大きく変わるのではないでしょうか?



私は、ロシアの暴挙に苦しむウクライナ人のご両親から生まれ、我が国の国籍を取得している人がミス日本グランプリを獲得したということを喜ばしく思う一方で、ただ単に、世界的にまだまだ魅力をよく知られていない極東の島国の民族の女性の素晴らしさを、競い合い、全世界に紹介する機会があることの意義も感じています。



ところで、今事案について、ミス日本グランプリに選ばれた椎野カロリーナさんを非難する意見がありますが、それは全く持って的外れです。


ミス日本に相応しい人かどうかの賛否は、選ばれた椎野カロリーナさんではなく、選んだ側の判断に対してのみ行うべきものです。


彼女はあくまで、主催者が設定した参加資格に基づいてエントリーし、そして、不倫騒動で辞退したとはいえ、栄冠を勝ち取っただけです。