我が国において大正時代あたりまで石女、不生女という字を当てた、「うまずめ」という、いまでは到底信じられない差別的な概念、風習があったことをご存知でしょうか。



これは、結婚後3年余り経って子宝に恵まれなかった時に、女性側をうまずめ(石女、不生女)と認定し、離縁し、実家に帰すというものです。


不妊の原因は、男性側にもある場合があるにもかかわらず、責任を全て女性側に押し付けること、いや、そもそも、3年間あまりで子宝に恵まれないという理由だけで、離婚し、実家に帰すとは、女性の人権無視も甚だしいものです。



しかし、私も子どもの頃でも、あのおばあさんは、うまずめで返されたという話をリアルに耳にしたものです。



一族の血筋を絶やさないという使命感なのか、悲しい歴史があったものだと、同窓会で、子宝に恵まれないからとお百度参りを強要され、離婚を決意したとの幼馴染の話とともに改めて聞いて、思い出し、私まで悲しくなりました。