日本の官僚•サラリーマンは、本当に企業買収が下手だと思います(民間オーナー社長はこの限りではありません)。
イメージすれば、奥さんがコツコツ働いて貯めたお金を、プライドだけが高いご主人が趣味でガラクタを買ってしまうようなイメージです。
2006年東芝は、社運をかけて、原発大手ウェスチングハウスを買収(さらに同社は2015年米原子力サービスのS&Wを買収)しました。
その結果は、皆さんはご存じだと思います。
その後、経営は迷走を続け、今日20日、74年にわたる上場の歴史を閉じました。
私の記憶に残っているだけでも、1989年の三菱地所によるロックフェラーセンター、1990年の松下電産による米映画会社MCA等々(買い時だけでなく、売り時も下手)も散々な結果でした。
19日、日本製鉄は、2兆円あまりでUSスチールを買収すると公表しました。
これまで鉄を大量生産•大量消費していた中国のバブルが弾けたこの時期に。
因みに、1999年に日本タバコ産業(JT)は、米RJRナビスコのタバコ部門を買収し、2007年には、英タバコ大手のガラハーを買収しています。
瑕疵は、すぐに現れ、認識できるとも限りません。
我が国では、買収側ばかりが注目されてますが、なぜ売却されたのかということのほうが、保守的投資家である私にはより大切なことだと考えています。
米国企業が、収益的には安定していた原発会社を、そして、タバコをなぜ、売却したのだろうと。
もっとも、失敗しても、我が国の上級国民はだれも責任は取らないでしょう。
脳内出血で倒れ、昨年7月にFIREした私にとって、答え合わせが無性に楽しいのです。
投資は自己責任で。