今月の日本経済新聞朝刊の私の履歴書は、世界的自動編機メーカーである島精機製作所の創業者で現会長の島正博氏です。


その創業から、島氏の超人的な努力と熱意で、創意工夫を行い、ユーザーに求められる良質な商品を開発し、安価で提供することで成長していくストーリーは、ただただ感服するばかりであり、かつ我が国の敗戦からの奇跡の成長そのもののようです。


ワークライフバランス、働き方改革の現在においては、まさに隔世の感があります。


27日、物語は、1990年、売上300億円を達成し、初値12,000円の史上最高値で新規株式公開し、95年に発表した新製品は東洋のマジックと称賛されたとありました。


しかし、コロナ禍があったとはいえ、同社の2021年3月期の予想売上高は250億円、最終利益は▲75億円です。


わたしも長く同社の株主でもありますが、近年の業績不振、株価の不調は気になっています。


残り、3日の連載で、その答えが明らかになるかもしれませんが、わたしには、我が国製造業凋落を象徴する、構造的なものがあるような気がしてなりません。