2023年11月

ブラジル(サンジョセ・ドス・カンポス)

の地で行われた

第5回デフフットサルW杯で、

女子日本代表が

史上初の優勝で金メダルを獲得、

男子日本代表が

位で銅メダルを獲得しました。

 

デフサッカー,フットサルの歴史の中で

初の快挙です。

 

デフフットサル女子代表が

どんな軌跡を辿り

史上初優勝を成し遂げたのか。

 

ここまで7年間

スポーツメンタルコーチ

兼 手話通訳として

チームに帯同してきた私が、

その軌跡を読者の皆さんに

お伝えしていきたいと思います。

 

前回の記事はこちら

 

 


決勝進出にお祝い、激励メッセージ


 予選リーグ最終戦

ブラジルはすでに決勝進出を決めていた

とはいえ、前回王者を倒せたことは

日本代表選手たちにとっても

大きな自信になりました。

 

関係各所から

お祝いメッセージが届き

日本から多くの方々が

応援してくださっているのを

私たちも改めて感じた一戦でした。

 

ただ,私たちの目指すのは

やはり世界一。

 

開催国でもあり

サッカー大国ブラジルが

同じ相手に2度負けることは

許されない。

予選以上に強い気持ちで

決勝は戦ってくるはず。

 

そのブラジルを相手に

もう一度,私たちとしても

勝ちに行く準備に

気持ちを向けないと

いせませんでした。

 

世界一になるために

自分ができることは何だろうか。

 

みんなの背中を押すために、

選手たちに

何を届けられたらいいのか。

 

決勝の舞台で

戦えることをを楽しもう。

 

本当に苦しい時は、

応援してくれた

支えてくれた

大切な「誰かのため」に

という思いも胸に戦う。

 

これも、

もう一踏ん張りするために

必要な力になると思っていて

そんなメッセージを

モチベーションビデオを通じて

選手たちに届けました。

 

この仕事をしていて、

世界一を決める

舞台に選手と一緒に立てることは

なかなかできない特別な経験です。

 

 

世界を目指す選手を

サポートすることはあっても、

ピッチに立てることって、

なかなかないこと。

 

その舞台で、

改めて選手と共に戦えることに

私自身もワクワクしていました

 


迎えた決勝戦は壮絶な試合に


むかえた決勝、ブラジル戦。

会場は、今大会初めて戦う舞台で

とても素晴らしい会場でした。

 

会場入りし、

先立って行われていた

前の男子決勝は

延長戦でも決着がつかず

PK戦の末、イラン代表が

優勝を決めました。

 

 

試合開始が少し遅れたことにより、

日本の選手たちにとっては、

少し気持ちを落ち着ける時間ができ

いい緊張感の中で試合開始

 

ブラジルも前がかり気味で

プレスをかけてくる。

 

ゴレイロ國島はファインセーブも,

目を負傷。

その後は、芹澤選手がゴールを守る。

まさに全員一丸となって戦う展開。

 

一進一退の攻防が続くが、

阿部選手のゴールで前半に先制。

1-0で前半を折り返す。

 

ハーフタイムでは、

後半残り20分,走りきろう!

やってきたこと信じて!

シンプルに。

後悔ないように戦おう!

絶対,俺らは勝てる!

どんなに苦しくなっても絶対下向くな!

最後までやりきろう!

最後勝ってるのは,私たちだ!

 

選手たちを鼓舞する言葉を

山本監督はかけていく。

 

やってきたことを信じて,出し切る。

それで負けたら,仕方ない。

出さないで,後悔することだけはやめよう。

出し切ろう!

 

 

後半、ブラジルの連続ゴールで

逆転を許す展開。

会場も母国を応援する

観客が多く、完全アウェイの中、

異様な熱気に包まれていく。

 

しかし、私たちのプレイは

変わらなかった。

酒井選手のゴールで同点!

 

後半終盤、3点めを許すが、

すぐさま酒井の同点ゴール!!

 

3-3で決着つかず

延長戦へ。

 

選手たちの土壇場の強さ、

チャンスを決め切る集中力は

ほんとに素晴らしい流れでした。

 


試合は延長・PK戦へ


延長戦、前半は両者譲らず

3-3のまま、延長後半へ

 

後半のファール数が継続され

お互いファイブファール。

 

ファールがあった時点で、

第二PKを与えられ

ゴールのチャンスが生まれる。

 

後半,残り1分半…

日本代表はファールを取られ

相手に第二PKのチャンスを

与えてしまいました。

シュートを決められ

4-3。

 

残りは1分半しかない…

しかし、選手たちも私たちも

誰もあきらめてはいない!

 

1チャンスで必ず追いつける。

そう信じ続けて

ラスト20数秒…

中井選手の奇跡の同点ゴール!!

 

私は思わず

「神様,まだいたー!!」と

叫んでいました。

 

ブラジル代表は、

残り数秒…

勝利を確信していたに

違いない。

 

そこに、

心のスキが潜んでいた

のかもしれませんが、

 

そこを逃さなかった

日本のゴール!

 

ほんとうに

すごい試合になってきた。

 

いよいよ

世界一を決めるPK戦

 

悩むな!

魂込めて蹴り込め!

監督から選手に伝えられる。

 

追いついて首の皮一枚繋がった

日本代表の雰囲気は

ポジティブなエネルギーに

溢れていて、この瞬間を

皆がワクワクしていました!

 

なぜなら、

追いついた勢いだけでなく

もう一つの理由がありました。

 

日本は、前回大会からの4年間

合宿でトレーニングマッチをするたびに

必ず最後に中に

PK戦を行ってきたのです。

 

その準備してきたことが

このタイミングで生かせることに

ワクワクでしかありませんでした。

 

1人目に阿部選手が決め、1-1

そこから、

ブラジル2、3人目のシュートを

國島がスーパーセーブ!!

 

2-1の優勢で

4人目のブラジル選手のシュートは

ワクを外れる!

 

日本の4人目のキッカーは

キャプテン岩渕。

 

岩渕は、8年前のワールドカップで

PKを外し、準々決勝敗退の

悔しい経験をしていた。

 

8年間の思いを込めて

打ったシュートは

ゴールに吸い込まれる。

 

日本は、悲願の優勝!!

目標としていた世界一を

現実にきたのです。

 

 

日本フットボール界を見ても、

2011年のなでしこ優勝以来。

歴史に新たに名を刻んだ

デフフットサル女子代表。

 

その一員であること、

本当に誇りです。

 


悲願の世界一 ここからがスタート


 素晴らしい結果を

手にした私たちでしたが、

 

デフフットサルの発展を考えれば

ここからがスタートでもあり、

 

結果を残し続けていくことも

その価値を高めていくことにもなります。

 

 

そして、これからは

打倒日本で世界のチームは

挑んできます。

 

2024.3月にトルコエルズルムで

開催される冬季デフリンピックで、

 

フットサル競技が正式種目になり

私たちは3ヶ月後に

再び世界の代表国を相手に

戦うことが予定されています。

 

もう一度、世界一に挑戦できる権利は

私たちだけ。

改めて、私たちが積み重ねてきたことを

証明できる大会にしていきたいた思います。

 

応援してくれた皆さんへ

これから新たに応援してくれる皆さんへ

心から感謝しています。

 

今回の快挙は、

デフサッカー男子代表の

マレーシアワールドカップで

ベスト8の壁を破り、

世界2位準優勝と躍進したことから

動き始めたように思います。

 

男子フットサル代表も

前回大会10位からの大躍進!

元フットサル日本代表も経験した

藤井監督の手腕で、

世界3位へと上り詰めました。

 

日本勢の勢いに、

私たちも勢いに乗れたのは

間違いありません。

 

日本デフサッカー,フットサル界

日本フットボール界

皆さんの力で掴んだ世界一。

 

デフフットボール界の歴史が

大きく変わったこの一年でした。

 


世界の舞台でも揺るがないメンタリティ


最後は、私自身について

メンタルコーチとしても

世界一の景色を選手と一緒に

体験できたからこそ、

世界で戦うために

揺るがないメンタリティを

これからも探求していきたい

と思います。

 

高いレベルに達すれば、

そこで必ず新たな課題が

出てくるからこそ

探求のやりがいがあります。

 

もっともっと、

デフアスリートが世界の中で、

そして聴者の世界の中でも

活躍できる日が来ることを願い

 

その力になれるように

私自身もチャレンジし

成長し続けていきたいと

思います!

 

ここまでお読みいただいた皆様

ありがとうございました。

 

もし、メンタルコーチングを

受けてみたい。

私のアプローチに興味があるという方は

お気軽にご連絡ください!