今回は、CBX1000の不動修理と、エンジンフルオーバーホールの作業紹介です。
入庫時は数年不動の期間があり、エンジン始動はできない状態でした。
各部チェックし、必要な作業を決めていきます。
その中でエンジンの圧縮が2番シリンダーだけ4.5kgと低い数字になっており、
キャブレターのオーバーフロー等でのコンロッド曲がりも疑われるため、お客様と相談し、
エンジンを開けて原因を調べることになりました。
まずはヘッドカバーを外し、タペットクリアランスをチェック。
問題はありませんでした。
ヘッドを外し、バルブ周りのチェックをします。
バルブを外したところ、2番のエキゾースト側の当たり面に錆の発生が確認できました。
おそらく不動の期間の間、この箇所が開いている状態で保管されており、錆が発生、バルブの密着不良から圧縮が下がっていたようです。
他の気筒もチェックし、バルブシートカットと、フェースの研磨をして修正します。
シリンダー、ピストンも外してチェック。
幸いコンロッドの曲がりはありませんでしたが、シリンダー内にも錆がありましたので、
オーバーサイズピストンにてボーリングをします。
お客様のご要望で、そのまま腰下もオーバーホールと、エンジンの塗装もご依頼頂きましたので、
エンジンを降ろし、分解していきます。
クランクシャフトの曲がりが基準値より大きかったので、曲がりの修正をします。
エンジンカバー類もバフ研磨を行います。
これらの外注作業を待つ間にエンジンのケースのマスキング、サンドブラストを
進めていきます。
次回は、エンジン塗装、組付けと車体周りの整備編を更新します!!