O様のTS250 エンジン分解!! | moto-JOY Blog
ようやく秋らしい気候になってきましたね。

それでも日中は30度を超える日もまだありますが・・・

ツーリングシーズン突入で相変わらずバタバタしている加藤です。

さて、以前に少し紹介しましたO様のTS250。

エンジンをオーバーホールしましたのでその様子をご紹介です。



当初は排気漏れがあるのでガスケット交換の予定が・・・



ピストンがこんな感じで・・・

ガリガリ君・・・



スモールエンドベアリングがバラバラで・・・



ミッションオイルも殆ど入っていなかったので

クランクのオイルシールも推して知るべし・・・

しっかり、バッチリ仕上げる事になりました。



自作のフライホイールプーラー。

見た目はイマイチですが・・・



無事にフライホイール外れました。



クラッチは特に問題ないようです。



2st250ccのエンジンは軽くていいです。

エンジンハンガーがあちこち問題有り・・・



フロントのハンガープレート・・・

マウントボルトが緩んだまま随分乗ってしまったのでしょうか?

肉盛りして直すか、作り直すかですね~



後ろのハンガーもクラックが入っていましたので溶接。



こちらも溶接。エンジンが動きまくっていたんでしょうね~



さて、下ろしたエンジンを早速分解。

外す物を外してケースを分割



パカッとな。



クランク、ミッションも取り外して

洗浄、点検を進めていきます。



クランクシールは予想通りカッチカッチですね~

ここからミッションオイルを吸い込んで一緒に燃焼してしまい

ミッションオイルを足しても足しても減っていってしまう訳です。

TSはこのオイルシールがベアリングの内側ですので

クランクケースを割らないと交換できません。

他社の車種ではベアリングの外側の物もあり簡単に交換できる物もあります。



外したクランクシャフト。

ビッグエンドのガタはそれなりで使用できない訳ではなかったのですが

お客様と相談して、クランクピンとベアリングを交換する事に決定。

更に!!一生乗りたいと言うお客様の為に「WPC&MOS2」処理も実施!!



クランクケースを綺麗に洗浄。

ハンガー部分に摩耗があるので面出し。

締め付けの際はシムを使ってクリアランス詰めて締め付けになります。



この際ですのでミッションベアリングも全部交換。



ミッション自体に問題は無し。ドックも良い状態。

シフトフォークも摩耗が少なく良好。



シフトフォークシャフトに段付き摩耗があり

出来れば交換したいところですが、部品出るかな~



出ました!!1本千円しないです!!

さすがスズキさん!!今一番部品の供給が良いのはスズキさんですね~


さて、各部の点検等も終わりましたので

外注からクランク等が戻り次第組み立てです。

今回、ピストンは純正の0.5mmオーバーサイズでボーリング。

このピストンを探すのにもの凄く苦労しましたが・・・

シリンダーはプラトーホーニンング仕上げ!!

ピストン、ピストンリング、ピストンピン、は「WPC&MOS2」処理!!

今回、内燃機加工は「井上ボーリング」さんにお願いして

井上ボーリング H/P

WPC&MOS2処理は「NE」さんにお願いしました!!

NE H/P

どちらのH/Pも興味深い情報がたくさん詰まっています!!

ぜひ覗いてみて下さい!!

さて、長くなったので組立てはまた次回に!!

お楽しみに~!!