今日の新聞に「お人形買い取ります」というチラシが入っていた。

おやおや、押し買いも、今度は「餌」を人形にしたのね。

初めの頃は、宝石、アクセサリー、着物、その後は古い洋酒、そのうちに「古い靴」なんていうのも出てきた。そして、今度は人形。

 

確かに人形って、ゴミとして捨てるのは気が引けて、なんとなく家に残っていることがある。

それが処分できて、少しでもお金になれば、なんて年寄りは考えそう。

 

ところがどっこい、人形は餌で、敵の狙っているのは貴金属だ。

一旦家に入ったら、最初は優しいお兄さん、最後はすごみを効かせた恐いおじさんに変身して、なにがなんでも戦利品をさらっていこうとするのが、お約束のルートだ。

 

そういえば、旦那さんが元婚約者にあげるつもりで持っていた指輪を、40年後押し買いに売ったという話をしてくれたYさん、どうしているかな。なんて、朝のうちは考えていた。

今日は、ブログにそのことを書くつもりでいた。

 

ところが、夕方、裏口のチャイムが鳴った。男の人のシルエットが見えた。

普段、裏口は鍵をかけてないのだが、あわてて鍵をかけて、ドア越しに話をした。

「今日の新聞のチラシで・・・・・・」で押し買いだとわかったので

「用事はありませんので、お帰りください」といっても、、まだ何かしゃべっている。

 

「お帰りください。帰らないなら、すぐに警察に電話します」というと、ドアの向こうで苦笑しているような雰囲気が伝わってきて、男は敷地を出て行った。

 

あーあ、恐かった。

 

自分が連絡先を調べて、電話をしてきてもらう業者なら、買取価格は安くても、そこまで悪質な業者はいないと思うが、頼みもしないのに押しかける業者は信用できない。