わたしの周りでは、息子が近くに新しく家を建て、共働きの息子夫婦の子どもをおばあちゃんが、面倒を見るというケースが、結構多い。

 

彼女たちは、息子夫婦の家事や子育てに、言いたいことはあっても、「口にチャック」と自分に言い聞かせて、口にはださないようにしている。

 

夫が生活習慣病で、病に倒れたAは、夫の看病をしながら、畑で野菜を作り、フルタイムで働きながらも、出来るだけ手作りのものを食べさせたいと、頑張って子どもを育てた。

仲間内では「Aさんの真似はできない」と言われていた。

ところが、その反動か、息子は大学に行って、様々なジャンクフードと出会い、そのとりこになってしまった。家から通える職場に就職してからも、母親に怒られるので、こっそりコンビニの食べ物を買ってきて食べている、と母親は嘆いていた。

 

息子が結婚する時、息子が今住んでいる家を二世帯住宅にリフォームをして住みたいと言い出した時、母親はすぐには「うん」とは言わなかった。

しかし、どうしてもそうして、孫の世話をして欲しいと言われ、しぶしぶ承知した。

 

そして、今は3人の孫の保育園の送り迎え、学校の送り迎え、塾の送り迎えを一手に引き受けている、時には、土曜日の習い事の送り迎えまでしているらしい。

 

そんな彼女が気になるのは、息子家族の食生活。出来合いの総菜、レトルト、冷凍食品、インスタント食品。でも、賢い彼女は「孫の将来を私が見届けることはできないのだから」と、口にチャックだそうだ、

 

もう一人のHさんは、隣に息子家族が住んでいる。息子の奥さんが、大事な息子に奥さんより多く家事や育児をさせ、息子のことを呼びすてにするのが、気にくわない。

「今は、それが普通よ」と私たちが言っても、納得しない。

やはり、私より5歳年上だと、少し感覚が違うようだ。彼女もよく、口チャックという言葉を使う。

だから、お嫁さんには何も言ってないという。

 

ある日、息子に我慢できなくて「あんた、結婚する相手の選び方、間違ったんじゃないの?」と言うと

息子からは「親父もね」と言葉が返って来たそうだ。

 

息子さんに座布団、一枚!