6時起床、7時出発。
こんな早起きは久しぶり。
靴の中に、湿気とりの新聞紙が入っていた。
この心使いがとても嬉しい。
先ずはお宿のすぐ近くにある大日寺へ。
前はゆりちゃんと12番焼山寺まで行ったんだなぁと思いながら。
朝のお寺は人も少なく(1~2人)静かで気持ちがいい。
久しぶりのお経をあげてから、弘法大師様へ挨拶をする。
これから始まるんだ・・。
とても神妙。心が落ち着く。
一番札所~17番札所までは、至るところに遍路の標識が貼ってある。
道案内が分かりやすく、17番井戸寺まで、あっという間に着いた。
納経を済ませ、荷物の所に戻るとザックに小さいレジ袋が結んであった。
!!!びっくりした!!!
今回初めてのお接待のようだ。
目が覚めたらサンタクロースが枕元にプレゼントを置いていてくれた時と同じようなサプライズ!
不思議な感覚だった。誰が?いつの間に??
袋の中をのぞいてみると、アンパンが入っていた。
すごく嬉しかったのに、誰がくれたのか分からなくて、ここで過る人間不信・・
「毒入ってるんじゃないの?食べるの怖いな・・」
すると、宿で一緒だったおばさんもお寺に到着していたようで。
「途中おいしそうなパン屋があったから寄り道したの。お接待!荷物になるけど、食べて!」と。
実は、私が早い時間に朝食は食べれないから、女将さんに朝食抜きでお願いしていて。
朝から何も食べていないから、お腹すいたでしょ?と。
私の分も買って下さったのだ。
丁度お腹も空き始めていて、その場ですぐ頂いた。
めっちゃ美味しかった。
一般的なアンコと何かが違った。うまく表現できないけど、いろんな意味でとても美味しかった。
この時点で11時半位。
今日のお寺はここで終了。次のお寺は20km先になる。
(大体一日歩く距離が20kmくらいが丁度イイらしい。おばあちゃん談)
昨日の宿のおばあちゃんの言ってた事は本当だった。
私はこの周辺で宿をとろうとしていた。
もっと歩ける。歩きたいって思った。
(おばあちゃんのアドバイス通り、ここから10km程先のビジネスホテルに予約をいれていた。)
ここから、街中に入っていく。結構都会。
お遍路さんを見かけなくなり、標識も減り、不安が出てくる。
「車遍路用で、表紙もないけど」と宿のおばあちゃんから地図を頂いていた。
何度も地図と見比べて歩いた。とても助けられた。
待ちゆくおじいちゃんには、よく声をかけられた。
嬉しい。それだけで元気になる。
佐古地区も通って勇気が湧いてくる。
15時頃か・・だいぶヘロヘロになってきた頃、
道路の反対側に「生搾りすだち」問屋の看板が目に入った。
気になって、飲みたくって目が離れなくって。
寄り道も迷うくらい疲れていたけど、入ってみることにした。
買って飲もうと思ったら、お店の方がお接待してくださった。
有難かった。そしてとても美味しくて、少し話をしてから再び歩き始めた時は体がめちゃくちゃ元気になった!
足取も軽く、笑顔が自然とこぼれた。
ホテル到着。
昭和の匂い漂うレトロなホテル。
私の他に宿泊しているのか気になる位、人の気配がない・・。
朝夕食事付なのにとても安いホテルだからいい。って半分自分に言い聞かせる。
お湯も不自由なく出るし、いい場所に泊まれた。
お香を焚いて、自分の空間にしたら、ゆったりできた。
旅行先で初めてコインランドリーでを使った。
そんな自分が嬉しかった。ワクワクした。