*本記事は2018年4月15日にyahooブログに投稿したものです。yahooブログ閉鎖に伴い、こちらに転載しました。
パシフィック・リム:アップライジング
制作国:アメリカ(2018)
監督:スティーブン・S・デナイト
脚本:エミリー・カーマイケル、キラ・スナイダー、スティーブン・S・デナイト、T・S・ノーリン
出演:ジョン・ボイエガ、スコット・イーストウッド他
あらすじ
巨大兵器イェーガーを駆使する人類とKAIJUたちとの激闘から10年。今は亡き英雄ペントコストの息子でイェーガー・パイロットとしての活躍を期待されていたジェイク(ジョン・ボイエガ)は、環太平洋防衛軍(PPDC)を去って違法なイェーガーのパーツ売買を行っていた。だが、戦地からイェーガーのパーツを盗んでいたアマーラ(ケイリー・スビーニー)と共に逮捕され、PPDCのパイロット養成施設へ送られる。そこで彼は義姉のマコ(菊地凛子)に命じられ、イェーガー・パイロットの候補生の教官を務めることになる。(シネマトゥデイより)
評価:★★★☆☆
◆感想(ネタバレなし)
2013年公開の前作はDVDで観賞しました。私はあまりメカには燃えない(萌えない?)ので、すごく高評価だった前作にもあまり乗れていない人間です。
今作については、ダメじゃないけどもうちょっと気を効かせて欲しかった…というのが正直な感想です。前作と比べると前作の方が少し良かったように思います。
良かったところはイエーガーと怪獣のアクション。前作は全て夜だったのに対し、今作は全て昼間になったことで見やすくなりました。
そしてなんといっても、今や怪獣映画の女神ともいうべき(?)ジン・ティエンの美しさです
。『グレート・ウォール』『キングコング』に継ぐ怪獣映画出演3作目です。『アベンジャーズ』にも出ていましたからもうオタクの女神みたいな女優さんですね。ちょっと鼻にかかったような声も含めて私はメロメロです。
ダメだったところはストーリー、というよりもそのストーリーの粗さに伴うあるキャラクターの扱いです。ネタバレになってしまうのでここでは書けませんが、これは結構不快に思った人がいたのではないかと思います。
そしてこれは私がロボットより怪獣派だからなのかもしれませんが、怪獣の登場シーンが少し淡泊な気がしました。割といきなり怪獣の全貌が見えてしまうので、あんまり巨大感が感じられなかった気がします。(でもこれは前作もそうだった気がするので、今作というよりパシフィック・リムというシリーズの問題かもしれません。)
*ここからネタバレです。
◆ネタバレ
シャオ産業が開発した無人イェーガーの採用を協議するためマコはシドニーに向かうが、そこに突如謎のイェーガーが出現し、マコの乗るヘリは撃墜されてしまう。
撃墜間際にマコが送信した情報にはかつてイェーガーの製造を行っていた工場を示していた。ジェイクとネイサン(スコット・イーストウッド)がイェーガーに乗ってそこに向かうと、マコを撃墜したイェーガ-が出現する。ジェイクとネイサンはこれを撃退するがイェーガ-を操縦していたのは怪獣の脳みそだった。
その後の調べでイェーガ-はシャオ産業によって製造されたものであることが発覚。犯人はシャオ産業で働くニュート(チャーリー・デイ)。ニュートは怪獣の脳みそとのドリフトの影響で、異星人に操られていることがわかる。
ニュートによって一時的に亀裂が開き、3匹の怪獣が出現。怪獣の狙いが富士山のマグマのエネルギーであることを突きとめたジェイクは訓練生を率いてイェーガ-に乗り込み東京で怪獣を迎え撃ち、死闘の末に怪獣の撃退に成功。
捕えられたニュート(異星人)に対し、ジェイクは次は自分たちの方から戦いを挑むことを宣言する。
◆感想(ネタバレあり)
良かったところはジン・ティエンのわかりやすい髪型演出(笑)。ジン・ティエンが演じるシャオ産業の社長リーウェンは序盤はミスリードのために悪役っぽい演出がされていて、この段階では予告編にあるように髪をアップにしています。中盤にリーウェンが明確に正義の味方であることがわかると、今度は彼女は髪を下ろしています。物語的には髪を下ろす理由は何もないっていうかこれから戦いが始まるのだから結わえておいてよ…とは思いつつ、やはり髪を下ろすと雰囲気が柔らかくなって正義の味方になった感がありました。そしてやっぱりめっちゃ綺麗
では、ダメだったところは何かというと、まず第一にマコの扱いです。別に死なせてしまうのはダメではなかったと思うのですが、マコの死が物語的にはあまり意味がないというのがまずかったと思います。彼女の死をきっかけにジェイクが奮起するわけでもないですし、彼女が死ぬ前に送った情報にも、結局そこにいったら謎のイェーガ-がいただけで終わってしまい、あの情報は何だったのか、彼女は何を知っていたのかはよくわからないまま終わってしまいます。嫌な想像なのですが、菊池凜子の出演が決まり撮影も始まる⇒レジェンダリーが大連万達グループに買収される⇒続編では中国人女優(ジン・ティエン)を使えという圧力⇒本来マコが担う役割をジン・ティエンが演じる別のキャラクターに担わせよう、という製作の流れを疑ってしまいます。物語のなかでもリーウェンはまるでマコと入れ替わるように環太平洋防衛軍に参加しますし、ラストでリーウェンが小型イェーガ-を操縦するくだりも絶対マコが操縦した方が自然ですし、元々はそういう脚本だったのではないかと思いました。
もうひとつは日本の描写ですね。2014年の『GODZILLA』でも思いましたが、いったい富士山はどこにあると思っているんだ問題です(笑)。予告編でもちらっと映っていますね。都心からこの大きさで見えるということは練馬あたりにある感じでしょうか
もちろんこの手のジャンルにはこういう馬鹿馬鹿しさというか、粗はつきものなのですが、やっぱりこれだけ日本文化の影響が大きい作品ならもうちょっと気を使って欲しかったとも思ったりしました。
こうして書き出してみるとジン・ティエンのことしかほめていない文章になってしまいましたが、ロボットのシーンはちゃんとかっこよかったので、十分合格点の作品だと思っています。怪獣映画は作られなくなったらあっという間に廃れてしまうので、作ってくれただけで有難いというのも正直な思いです。レジェンダリーには今後も頑張って世界の怪獣映画を牽引し続けて欲しいと思います。