*本記事は2018年5月12日にyahooブログに投稿したものです。yahooブログ閉鎖に伴いこちらに転載しました。
製作国:イタリア、フランス、ブラジル、アメリカ合作(2017)
監督:ルカ・グァダニーノ
脚本:ジェイムズ・アイヴォリー
出演:アーミー・ハーマー、ティモシー・シャラメ 他
あらすじ
1983年夏、北イタリアの避暑地で家族と過ごす17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)は、大学教授の父が招待した年上の大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)と出会う。一緒に自転車で散策したり泳いだり、読書したり音楽を聴いたりするうちに、エリオはオリヴァーに恋心を抱く。やがてその思いは通じるが、夏の終わりが近づくにつれてオリヴァーが避暑地を去る日が近くなり……。
評価:★★★☆☆
◆感想(ネタバレなし)
率直な感想を言うと映画のレベルが高すぎて細かい演出、表現を見落としてしまった部分が多かったように思います。自分がもっと映画が観られるようになってから、改めて見直すともっと評価が高くなりそうな気がしました。『アベンジャーズ』のようなブロックバスター大作映画(大好きですが)に慣れてしまったからなのか、起承転結の「承」の部分にあたるエリオとオリヴァーがいちゃいちゃするシーンが長く感じてしまいました。もちろんその時間のかけがえのなさこそがこの話のテーマだと思うのですが、それがわかっていても長いと感じてしまいました。
今作で一番エモーショナルな部分は、ある人物の抱える秘密にあるような気がします。この人物の独白が一番グッときました。そしてこの秘密を知った上で観るとまた違う味わいがある気がします。
様々なところで評価されている通り映像美はすばらしいです。
*以下ネタバレあります。
◆ネタバレ
無情にも二人に別れの時が訪れます。失意に沈むエリオに彼の父親(マイケル・スタールバーグ)が、自身もかつて男性に恋をしたが恋仲にはなれなかったことを語り、今はなにも感じたくないだろうが心を葬ってしまうにはもったいないと励まします。冬が来てエリオの家にオリヴァーから結婚を知らせる電話がかかてきます。最後は悲しみを噛み締めるようなエリオの表情で物語は幕を閉じます。
◆感想(ネタバレあり)
映画全編を通してゲイとしての生きにくさについて言及されるのはわずかで、より普遍的に出会いと別れについて語った映画のように思います。終盤でエリオの父親がかける言葉は辛い別れを経験した全ての人に届く言葉なのではないでしょうか。
お父さんがエリオを励ますシーン以外で印象的なのは、ラストでオリヴァーからかかってきた電話をエリオにつなぐときの両親の表情です。この両親はエリオとオリヴァーの関係を知っているので、エリオに電話をつなぐときに一瞬顔を見合わせるのですが、そのときのなんとも言えない表情が素晴らしいです。
◆まとめ
・映画のレベルが高すぎて細かい表現や演出を追いきれなかった映画。何年か経ってもう一度見直してみたい。
・ゲイについての映画というより、より普遍的な出会いと別れの映画。