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潜水服はモスラの夢を見る

主に映画の感想を語るブログです。

*本記事は2018年5月20日にyahooブログに投稿したものです。yahooブログ閉鎖に伴いこちらに転載しました。

ランペイジ 巨獣大乱闘

         

制作国:アメリカ(2018)
上映時間:107分
監督:ブラッド・ベイトン
脚本:ライアン・イングル、カールトン・キューズ、ライアン・J・コンダル、アダム・スティキエル
出演:ドゥエイン・ジョンソン、ナオミ・ハリス 他

あらすじ
ある遺伝子実験の失敗によってゴリラ、オオカミ、ワニの3頭が巨大化し、凶暴化してしまう。さまざまな動物の長所を取り入れた遺伝子によって巨獣と化した3匹の動物たちには、軍による攻撃も効果がない。巨獣たちはやがて大都会シカゴへと到達し、街中で破壊活動を繰り広げる。(映画comより)

評価:★★★★☆

◆感想(ネタバレなし)
同日公開のアニメ版ゴジラは予告編とはかなり印象の違う話でしたが、今作はきっちり予告編通りの作品で、“俺たちの成すべきはジャンル映画としてゴジラに打ち勝つことだ!!”という作り手の叫びが聞こえてきそうでした(嘘)。唯一予告編と違うのは「巨大化が止まらない」と言いつつ日本の怪獣ほどには大きくならないことぐらいでしょう。ある程度のサイズまでに巨大化をとどめたことで、ギリ画的にドゥエイン・ジョンソンと対峙できるサイズに収まっており、巨大化の具合はきちんと考えた結果なのだろうと思います。なんだかチャンピオン祭りみたいな映画でした。昨今の怪獣映画が割とシリアス寄りなのに対し、今作はわかりやすい勧善懲悪のカラッとした作風なのが魅力です。尺が107分とタイトなのもいいですね(『ママレード・ボーイ』より短い!!)。

*以下ネタバレです




◆ネタバレ
元特殊部隊の隊員で霊長類学者のデイビス(ドゥエイン・ジョンソン)は、友人でもある巨大化したゴリラ=ジョージを助けるため、科学実験を主催した会社に潜入し、凶暴性を取り除く解毒剤の奪取に成功。ジョージに飲ませるとジョージは元の穏やかな性格に戻る。巨大オオカミは巨大ワニに倒され、巨大ワニはデイビスとジョージの共闘で倒されて街は平和を取り戻した。



◆感想(ネタバレ)
いわゆる大味タイプの映画ではあるのですが、意外と過去の怪獣映画のいろんな要素を上手く散りばめてきたように思います。具体的には人類のために戦う正義の怪獣要素はジョージ、従来の一般的な悪役怪獣を巨大ワニ(リジー)、モンスターパニックの要素は巨大オオカミ(ラルフ)がそれぞれ担っています。正直私はモンスターパニックが苦手なので序盤のオオカミの描写は結構怖かったです
ガーン

嬉しかったのは久しぶりに明確に人類の味方の怪獣を描いてくれたことです。恐らく『ガメラ 小さき勇者たち』以来なのではないでしょうか。私は怪獣がヒロイックな映画の方が好きなので、これは結構好みでした。今作の巨大ゴリラ=ジョージは手話を使ってデイヴィスと流暢な会話ができたり、人間のような表情で笑ったりしてキングコングよりもかなり人間的に描かれています。
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巨大ワニのリジーの描き方もとても良かったです。リジーはシカゴに舞台が移ってから登場するのですが、他の2匹と違って登場時点ですでに大きい状態で出てきます。川から上陸してくる登場シーンは今作でも特に獣怪映画らしいシーンです。怪獣映画としての満足度はリジー周りの描写でもたらされていたように思います。
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もったいなかったのは巨大オオカミのラルフですね。アメリカ製バランのような感じでアクションがおもしろかったのですが、今作ではモンスターパニックの担当だったためか、舞台がシカゴに移ると怪獣映画担当のリジーと交代、という感じで割と怪獣バトルでは出番が短く終わってしまいます。
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ストーリーについては元特殊部隊で霊長類学者というデイビスの設定の都合の良さをはじめ、いろいろと無理のある設定の多いご都合主義のオンパレードです。ただそのご都合を、しっかり怪獣とドゥエイン・ジョンソンのアクションを見せるために手際よく並べるので、総じて不快感はあまりありませんでした。中途半端な人間ドラマ抜きなのも潔くて良かったです。

◆まとめ
・カラッとした軽い怪獣映画
・正義の怪獣(巨大ゴリラのジョージ)を描いてくれたのが嬉しい