*本記事は2018年7月1日にyahooブログに投稿したものです。yahooブログ閉鎖に伴いこちらに転載しました。
宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド
制作国:日本(2018年)
監督:坂本浩一
脚本:毛利亘宏
出演:岐州匠、岸洋佑 他
上映時間:64分
あらすじ
ドン・アルマゲとの激闘から4年、キュウレンジャーたちは平穏な日常を送っていた。しかし、ある日ハミィ(大久保桜子)が突如リベリオンを襲撃し、新たに開発された「ネオキュータマ」を奪ったという驚きの知らせがもたらされる。
ハミィは奪ったネオキュー玉を宇宙忍デモスト(声:日野聡)に渡す。デモストはその力で十蔵(唐橋充)、メレ(平田裕香)ら4人の戦士を蘇らせ、キュウレンジャーと戦わせる。
宇宙連邦大統領のツルギ(南圭介)は、様々な犯罪に関わりがあるとされる宇宙忍デモストとともにハミィが逃走する映像を見て、ハミィを全宇宙に指名手配することを決める。しかしそれによって、ハミィを信じるラッキー(岐州匠)や仲間たちとツルギが対立する事態に。(映画.com一部改)
評価:★★★★☆
◆感想(ネタバレなし)
直前に『ゲキレンジャー』を予習したので、ヴィラン側の4作品は全て観たことがあったのですが、『キュウレンジャー』『宇宙刑事シリーズ』は未見で完全にヴィラン側目的で観ました。
結論から言うと面白かったです。Vシネマの規模の作品でこれだけのことをやってくれるのは素晴らしいことだと思います。坂本浩一監督作品らしくアクションに力が入っていて見応えがありました。お話も奇をてらうところがなくシンプルで、その分ヴィランの側を含めた各キャラクターの見せ場をきっちり描いており、64分とは思えない満足感がありました。
既に書いた通り、私は『キュウレンジャー』も『宇宙刑事シリーズ』も観たことがありませんでしたが、楽しめました。恐らく過去の作品で見ていないものがあっても大丈夫だと思います。ただ、メレについては知っていたほうが良いと思うので『ゲキレンジャー』は見ておいた方が良いでしょう。
*ここからネタバレです
◆ネタバレ
ハミィがデモスト(日野聡)に協力するのは、瀕死の師(広瀬仁美)を救うためだった。デモストが何者かを知らないハミィは、自身の兄弟子を名乗るデモストの言葉を信じ、さらにネオキュー玉を奪うためにネオキュー玉の生産プラントに忍び込む。そこにハミィを追うツルギ達と、ハミィを信じるラッキー達がやってきてキュウレンジャー同士の交戦が始まってしまう。
自分のせいで争い合う仲間の姿を見てハミィは心を痛める。そんなハミィの様子を見たメレは師のためか、キュウレンジャーのためか、いずれにしても覚悟が足りないと告げる。
メレの言葉を受けてハミィはデモストにキュウレンジャーの元に戻ることを宣言するが、デモストは本性を表にし、ハミィの師が瀕死であることはデモストの狂言であること、ハミィを味方につけたのはキュウレンジャーを内部分裂させるためだったことがわかる。
師を人質に取られてしまったハミィは止む無くデモストの要求に従い、記者会見場でツルギの暗殺を試みる。しかし、ギャバン(石垣佑磨)とシャイダー(岩永洋昭)と合流していた他のキュウレンジャーの面々は、デモストがツルギの側近(高山侑子)に化けてその場にいることに気づいており、デモストたちとキュウレンジャー、宇宙刑事の戦いが始まる。
戦いの中でハミィを庇ってデモストと刺し違えたメレは消滅し、残りの蘇った戦士たちもネオキュー玉の効果が切れて消滅する。宇宙刑事とキュウレンジャーの共闘でデモストは倒され、宇宙刑事二人によって連行されていった。
◆感想(ネタバレあり)
映画館を出るときに観に来ていた女性客が「この話、メレ様を蘇らせたくて作ったんじゃないの」と言っている声が聞こえてきましたが、私も似たようなことを思いました。メレの衣装はいかにも坂本監督好みなので、もしかしたら坂本監督がメレを出したかったのかも…、なんてことを思ったり
少なくとも今作で復活した4人のヴィランの中でメレだけがお話そのものを動かす力のあるキャラクターとして描かれていて特別待遇感がありました。ちょっとツンデレ描写はやり過ぎな気もしましたが、演じる平田裕香さんの変わらぬ美しさとプロポーションの良さもあって、いろんな人が納得できるメレになっていたと思います。
メレを含め今作で蘇ったヴィランは、どれも素面でアクションをすることが不自然でないキャラクター達ばかりで、この点は坂本監督作品とも相性が良かったと思いました。演じる役者さんも過去作で坂本監督と組んだことがある人ばかりだったのも良かったのかもしれません。
本当にひとつだけ不満を言うとメレの名乗りのタイミングです。個人的な思いなのですが、戦隊ものの名乗りは「戦う決意表明」だと思うのです。だからこそメレにはクライマックスで颯爽とハミィを助けに表れてそこで“理央様の愛のために…“とやって欲しかったのですが、今作では復活してすぐにデモストの前でやってしまうのです。なんだかデモストに対する自己紹介みたいになってしまっていて、ちょっと残念でした。
既に書いた通り、予算も時間も限られた中できっちり各キャラクターの見せ場をつくったのは本当に見事だと思います(★4つにしましたが、Vシネであることを考えたら5つでもよいぐらいです)。今回のスタッフで東映がエイプリルフールに作ったスーパー戦隊ヴィランズをほんとにやってくれないかな…と思ったりしました。
◆まとめ
・Vシネとしては素晴らしい出来。
・メレがおいしい役でした。だからこそゲキレンジャーは観てからの方が良さそうです。