アベンジャーズ エンドゲーム
制作国:アメリカ(2019)
上映時間:182分
日本公開日:2019年4月26日
監督:アンソニー・ルッソ、ジョールッソ
脚本:クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー
撮影:トレント・オバロック
視覚効果監修:ダン・デレウー
出演:ロバート・ダウニー・Jr、クリス・エバンス 他
あらすじ:前作「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」で、宇宙最強の敵サノスに立ち向かうも、ヒーローたちを含めた全人類の半分を一瞬で消し去られてしまうという敗北を喫したアベンジャーズが、残されたメンバーたちで再結集し、サノスを倒して世界や仲間を救うため、史上最大の戦いに挑む姿を描く。
評価:★★★★★
◆感想(ネタバレ)
今作でMCU22作品目だそうです。これだけ作品を作った中で(MCUの中で相対的にダメな作品はあっても)明らかな駄作を作らずここまで来たMCUは本当に品質管理がしっかりしています。
今作もどうせ傑作なんだろうなと思っていたら、案の定傑作でした。
ネタバレなしで言えることが少ないので感想はネタバレありの方で書きたいと思います。ただ、一つだけ言えるのは、今作はこれまでのMCU作品と異なりエンドロール後の映像はありません。これで一区切りだからなのでしょう。3時間の長丁場なので、トイレを我慢していた人はエンドロールが始まったら外に出て大丈夫です。
*以下ネタバレです
◆ネタバレ
アイアンマン(ロバード・ダウニーJr)とネビュラ(カレン・ギラン)はキャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)によって地球への帰還を果たす。しかし、失意のどん底にあるアイアンマンは今回の敗戦をソコビア協定に同意しなかったキャプテン・アメリカ(クリス・エバンス)のせいにしてしまう。
アイアンマン以外のメンバーはサノス(ジョシュ・ブローリン)を倒しに再び宇宙へ向かうが、既にサノスはインフィニティー・ストーンを破壊しており、失った人々を取り戻す手立ては無くなっていた。激高したソー(クリス・ヘムズワース)によってサノスは殺される。
それから5年後、アントマン(ポール・ラッド)が5年前の世界から量子トンネルを抜けて出てくる。タイムトラベルの可能性に気付いたキャプテン・アメリカとブラック・ウィドー(スカーレット・ヨハンソン)は、隠居してペッパー(グィネス・パルトロー)と娘と暮らしているアイアンマンに会いに行く。当初は協力を拒んだアイアンマンだが、ペッパーに励まされてアベンジャーズの元に向かう。同じくアベンジャーズを離れていたソーとホーク・アイ(ジェレミー・レナー)を呼び戻し、タイムトラベルによってサノスがインフィニティー・ストーンを手に入れる前に戻って先に回収する作戦が始まる。
ハルク(ブルース・バナー)は2012年に戻る。エンシェント・ワン(ティルダ・スィントン)に出会い、タイムストーンを預かるが、インフィニティ・ストーンは未来で使用した後、それぞれ元あった場所に戻さなくてはならないと知る。
同じく2012年に戻ったアイアンマンとキャプテン・アメリカとアントマンはスペース・ストーンとマインド・ストーンを回収しようとするが、スペース・ストーンを回収しそびれてしまう。マインド・ストーンとともにアントマンを現代にもどし、キャプテン・アメリカとアイアンマンは1950年(ちょっとうろ覚えです)に向かう。そこでスペースストーンと現代に戻るのに必要なピム粒子を回収するが、そこでアイアンマンは父親のハワード・スターク(ジョン・スラッテリー)と出会う。
ロケット(声:ブラッドリー・クーパー)とソーは2013年のアズガルドに向かいジェーン(ナタリー・ポートマン)の身体からリアリティ・ストーンを回収する。ソーはそこで母親のフリッガ(レネ・ルッソ)から励ましを受ける。
2014年に戻ったブラック・ウィドーとホークアイは、ソウル・ストーンを手に入れるためにはどちらかの犠牲が必要であることを知る。ブラック・ウィドーはホーク・アイの制止を振り切って命を差し出す。
ウォー・マシーン(ドン・チードル)とネビュラは2014年に行き、パワー・ストーンを回収する。しかし、ネビュラは2014年時点の自分の記憶と現在の自分の記憶がリンクを起こし、現在のアベンジャーズの計画が2014年のサノスに露見してしまう。2014年のネビュラが現在のネビュラと入れ替わって戻る。
集めたインフィニティ・ストーンはアイアンマンの造ったガントレットに装着されるが、凄まじいエネルギーを伴うため通常の人間には扱うことができず、ハルクが装着する。ハルクは右腕に大きなダメージを負いながら消滅した人々を元に戻すことに成功する。
しかし、その直後ネビュラの手引きでサノスの艦隊が量子トンネルを抜けて出現する。サノスは大量の軍勢を引き連れていたが、消滅していたドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)やワカンダ、アズガルドの軍隊が表れて、ストーンをめぐる戦いが始まる。戦いの果てにストーンを手にしたアイアンマンは命と引き換えにサノスとその軍勢をストーンの力で消滅させる。
戦いが終わり、これまで戦ってきた仲間が見守る中でアイアンマンの葬儀が行われる。ソーはガーディアンズの面々と宇宙に旅立つ。キャプテン・アメリカはストーンを元の場所に戻すため過去へと旅経つが、戻ってきた彼は本来の彼の年齢相応の老人になっていた。彼は過去に戻ってペギー・カーター(ヘイリー・アトゥエル)との人生を過ごしてきたのだった。キャプテン・アメリカはファルコン(アンソニー・マッキー)に盾を託した。
◆感想(ネタバレあり)
タイムパラドックスについての説明は正直よくわかりませんでした。タイムトラベルはドラえもんで習っている身としてはちょっと混乱というか、腑に落ちないところもあったのですが、そんなことはどうでもいいぐらいエモーショナルな場面のつるべ打ちです。
一番ぐっときたのはトニー・スターク(アイアンマン)が父親と会う場面です。不覚にもこの場面は落涙してしまいました
トニーにとって最も大きなテーマだった父子関係の修復の完結なのでしょう。私はこのテーマはスパイダーマンとの疑似的な父子関係で回収すると思っていたので、まさか本当の父親と直接会って解決するとは思っていませんでした。
それとトニーの葬式ですね。MCUの成功のきっかけとなったアイアンマンというキャラクターを、ハッピーの役を演じているとは言え監督だったジョン・ファブローが見守る中で送り出すというのは感動的でした。
前作でサノスが主張した“生き残るためには生命体の数を半分にすべき”という主張を“たくさんの人が存在することの魅力”で打倒してみせたのも見事だったと思います。総人口の半分という限られた人の幸せではなく、全ての人の幸せのためにヒーローはいるのだという、今作なりのヒーロー論だったように思いました。
いろいろ突込み所はあります。ホーク・アイの日本語が全然聞き取れなかったとか、ネビュラの記憶がリンクしてしまう設定の都合よさとか、キャプテン・マーベルはあんなに強いんだから“守備範囲が広い”とか言ってないでもうちょっと手を貸してよとか、ガントレットをはめたときにハルクはあんなに呻いていたのにアイアンマンは割と澄ましているとか(笑)
でもここまでのことをされてしまったら細かいつっこみどころに対する不満は帳消しです。10年以上もかけてこの世界観を作り出したシリーズだからこそできる最高のクライマックスだったと思います。
今作でアベンジャーズの初期メンバーは退場とのことで、一応まとめると、アイアンマンとブラック・ウィドーは死亡。キャプテン・アメリカは加齢による引退。ホークアイも家族のために引退。ハルクは右腕を負傷してもう戦えない。ソーは宇宙へ行く…ということはソーはガーディアンズでまた出てくるんでしょうかね?
なんにしても次は『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』ですね。メンターであったトニー・スタークを失ったピーターがどう成長するのか楽しみです。
◆まとめ
・細かいつっこみどころもあるが、エモーショナルな場面の連続
・10年以上にわたって世界観を作り上げたシリーズだからこその作品。