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潜水服はモスラの夢を見る

主に映画の感想を語るブログです。

*この記事は2018年7月21日にyahooブログに掲載したものです。yahooブログ閉鎖に伴いこちらに転載しました。

未来のミライ

         

制作国:日本(2018)
上映時間:98分
監督:細田守
脚本:細田守
声の出演:上白石萌歌、黒木華 他

あらすじ
とある都会の片隅。小さな庭に小さな木の生えた、小さな家に暮らす4歳のくんちゃん(上白石萌歌)は、生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ、戸惑いの日々を過ごしていた。そんな彼の前にある時、学生の姿をした少女が現れる。彼女は、未来からやってきた妹ミライ(黒木華)だった。ミライに導かれ、時を越えた冒険に出たくんちゃんは、かつて王子だったという謎の男や幼い頃の母、青年時代の曽祖父など、不思議な出会いを果たしていく。(映画.comより)

評価:★★☆☆☆

◆感想(ネタバレなし)
細田守監督の作品は『デジモンアドベンチャー』を除いて全作品観ています。特に『時をかける少女』『おおかみこどもの雨と雪』が個人的にはお気に入りです。しかし今作については期待していた分がっかりしてしまいました。

お話として伝えたいことはわかるのですが、それが割と説明台詞で伝えられることが多く、全体的に説教臭い感じが否めない作品でした。

そして何より主人公のくんちゃんがあまり魅力的でないのです。未就学児なのですがそれにしては反応が大人っぽ過ぎる場面が時々あり、かと思うと本当にしょうもないことで機嫌が悪くなったりして、キャラクターとしてすごくグラグラしている印象が否めませんでした。

あと細かいところだと、福山雅治はやはり声に特徴があり過ぎて声優向きではないように思いました。どうしてもあの声を聴くとキャラクターより、福山雅治という役者さんの存在が前面に出てしまう気がします。


*以下ネタバレです





◆ネタバレ
くんちゃんが不満を露わにするたびに、庭の木の下でタイムスリップが起こる。家族で祖父母の家に行くことになったある日、くんちゃんはお気に入りの黄色のズボンが洗濯中であることに腹を立てる。

ふと気づくとくんちゃんは無人駅で一人の青年から諭されていた。しかし、その説得にも応じず、くんちゃんは電車に乗ってしまう。

   イメージ 1
くんちゃんがたどり着いたのは未来の駅だった。家に帰りたいくんちゃんは遺失物係のところに行くが、自分が何者であるか言えず独りぼっちの人が乗る新幹線に乗せられそうになる。ミライちゃんが同じ新幹線に乗せられそうになっていることに気づいたくんちゃんは、そこでようやく「ミライちゃんのお兄ちゃんだ」と名乗る。

するとそこに未来のミライちゃんが表れ、くんちゃんを連れて今くんちゃんの時代へと連れ戻してくれる。今に戻る途中でみらいちゃんは庭の木がこの一家のこれまでの歴史を保管していること、様々な偶然の重なりで今の自分達がいることを話す。

  イメージ 2
元の時代に戻ったくんちゃんは、そこで駅で自分を説得した青年と再会する。その青年は未来のくんちゃんだった。くんちゃんは未来のミライちゃんと別れを告げて、今のミライちゃんと和解する。



◆感想(ネタバレあり)
この話は大きく5つに分かれると思います。

実は飼い犬のユッコだった謎の男(吉原光夫)に出会う第一部。未来のミライちゃんと出会う第二部。過去の母親と出会う第三部。曾祖父(福山雅治)と出会う第四部。くんちゃん自身が未来に行ってしまう第五部の5つです。この映画全体で、一つ前のタイムスリップで起こった出来事が次のタイムスリップの話とはあまり関係がないのです。このためなんとなくぶつ切り感がずっと続くことになってしまい、お話の求心力の乏しさにつながっていたように思います。

くんちゃんの成長を描くとともに、この話は子育ても仕事も頑張りたい両親の成長も描いていて、頑張っているお父さん、お母さんへのエールにもなっていたと思います。ただ、このくだりも割と説明台詞過多なのが残念でした。

序盤のひな人形を片付けるくだりは動きもユーモラスですごく楽しかったのですが、ここから段々しりすぼみになってしまった気がします。

◆まとめ
・細田守監督作品の中では(『デジモン』観てませんが)ワースト
・説明台詞が多い
・お話が全体的にぶつ切り感があり、興味が持続しにくい