【映画の感想 No.14】アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー | 潜水服はモスラの夢を見る

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*本記事は2018年4月28日にyahooブログにアップしたものです。yahooブログ閉鎖に伴い、こちらに転載しました。

アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー

監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
脚本:クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー
出演:ロバート・ダウニーJr、クリス・ヘムスワース 他

あらすじ
ソー(クリス・ヘムスワース)らはアスガルドからの移動中にサノス(ジョシュ・ブローリン)に襲撃される。ロキ(トム・ヒドルストン)は殺され、ソーは宇宙空間に放り出されてしまう。全てのインフィニティ・ストーンを狙うサノスは、残りのインフィニティーストーンを求めて地球に部下を差し向ける。

間一髪で地球に送り返されたバナー(マーク・ラファロ)はドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)、アイアンマン(ロバート・ダウニーJr)、キャプテン・アメリカ(クリス・エバンス)にサノス襲撃の危機を伝える。

評価:★★★★★
 

めちゃくちゃ期待して観た今作ですが、その期待をきっちり超えてきてくれました。さすがマーベル、さすがルッソ兄弟、本当に見事だったと思います。

今作はこれまでのMCUの集大成ということで、初見さんお断り、というかMCUの作品をここから見始める人向けには全く作っていません。ただ、完全に全部を観てなくても大丈夫なようには出来ていて、かく言う私は今作の直近の話である『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』と『マイティ・ソー』のシリーズは未見ですが、楽しむことができました。何を観ておけば大丈夫かはいろんな意見があるようですが、恐らく『アベンジャーズ』2作と『シビル・ウォー』の3作観ていれば概ねなんとかなる気はします。

上手いなと思ったのはまず悪役サノスの描き方です。サノスは各地で虐殺をし続けてきたキャラクターなのですが、彼が虐殺を続けるのにはある思想があって、彼は自分の悪は必要悪であると信じきっているのです。はっきり言って中二病だと思いますが
ニヤリでもこういう人って実際にいるし、誰しもの心の中に少しずつあるものだと思います。思想そのものは共感できないけど、自分の思想を正義だと思い込んでしまうこと自体には親近感が湧くという絶妙なバランスのキャラクターに仕上がっていると思います。

サノスについては強さの表現も巧みだったと思います。序盤はサノスのアクションはわずかで基本はサノスの配下が戦うのが中心となるのですが、ここでサノスの配下の強さを描くことで、間接的にそれを上回るサノスの強さを観客が意識してしまうようになっています。

あとユーモアですね。この辺りはMCUの十八番ですが、特にMCUの中でも一番作風の軽い『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のメンバーがこのパートを担っています。ガーディアンズ組とアイアンマンが合流する場面での作風テイスト違いギャグがおもしろいです。あと、スパイダーマンの独り言も結構いい味を出していました。
*ここからネタバレを含みます








◆ネタバレ
<宇宙側>
タイム・ストーンを狙ってサノスの部下がドクター・ストレンジを襲撃し、宇宙船で連れ去ってしまう。後を追って宇宙船に乗り込んだアイアンマン、スパイダーマン(トム・ホランド)はストレンジの救出に成功。宇宙船を奪った3人はそのまま、サノスに奇襲をかけるべくサノスの本拠地タイタンへ向かう。

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宇宙に放り出されたソーはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのチームに救われる。サノスを倒すには新しい武器が必要と考えたソーはロケット(ブラッドリー・クーパー)とグルート(ヴィン・ディーゼル)と共に武器を鋳造できる惑星に向かう。残りのメンバーはサノスと戦うが返り討ちにあい、ソウルストーンの在り処を知るサノスの養女ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)を連れ去られてしまう。
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ソウルストーンの元にたどり着いたサノスは、ソウルストーンを手に入れるためには愛する者を犠牲にしなくてはならないと知る。サノスは泣く泣く唯一愛する存在だったガモーラを殺めてソウルストーンを手にする。

ガモーラを追ってきた「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のチームとアイアンマンらはタイタンで合流しサノスと対決する。あと一歩でサノスからストーンの装着されたガントレットを奪うまでいくが、サノスがガモーラを殺したことを知ったスター・ロード(クリス・プラット)の行動をきっかけに、逆に反撃されてしまう。その後も戦いが続くがアイアンマンが深手を負ってしまう。サノスはアイアンマンに止めを刺そうとするが、ストレンジがサノスにタイム・ストーンを差し出してそれを制する。

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<地球側>
残り一つのマインド・ストーンはヴィジョン(ポール・ベタニー)と融合しているため、そのままマインド・ストーンを破壊するとヴィジョンが死んでしまう。サノスの襲撃前にマインドストーンを破壊するため、キャプテン・アメリカはウィジョンとストーンを分離できる技術を有するワカンダにヴィジョンを連れて行く。しかし、時を同じくしてサノスの軍隊がワカンダを襲撃する。

宇宙から新たな武器である斧を手にしたソーとグルート、ロケットも加勢するが、アイアンマン達を倒したサノスが合流したことで形成は一気に不利になる。

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サノスから石を守り切れないと悟ったヴィジョンは自分と融合した状態のまま石を破壊するようにワンダ(エリザベス・オルセン)に懇願する。ワンダは決死の覚悟でヴィジョンの石を破壊するが、既にタイム・ストーンを手にしていたサノスは時間を逆転させて石を破壊の前に戻し、マインド・ストーンを手に入れ、全てのインフィニティ―・ストーンを獲得する。

インフィニティ・ストーンの力により地球ではワンダ、ブラック・パンサー(チャドウィック・ボーズマン)、ファルコン(アンソニー・マッキー)、バッキ―(セバスチャン・スタン)、グルートらが消滅。宇宙でもアイアンマンを除くメンバーが消滅してしまう。

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◆感想(ネタバレあり)
今作では「愛か理か」という選択が様々なキャラクターに突き付けられます。

サノスは完全に「理」の人として描かれています。唯一愛する存在だったガモーラか、ストーンかという選択で(彼なりの葛藤はありつつも)ストーンを選びます。

一方のアベンジャーズ、ガーディアンズチームは皆迷います。

ワンダをはじめとした地球で戦うキャラクター達は、即座にヴィジョンのマインド・ストーンを破壊するという最も合理的な方法を選ばず、ヴィジョンとストーンを分離することとその時間を稼ぐために戦うことを選びます。

宇宙で戦ったドクター・ストレンジはアイアンマンの命を守るためにサノスにタイム・ストーンを渡してしまいます

ガーディアンズのスター・ロードは愛するガモーラを殺されたことに激高し、それゆえサノスに反撃のチャンスを与えてしまいます。

いずれの場面も、「理」を取る決断をしていればサノスに勝てたのかもしれませんが、それができないのが人間というものなのでしょう。だからこそ『アベンジャーズ』の次作はその人間らしさや愛ゆえにサノスに打ち勝つことができる、という結論が待っている気がします。

アクション面ではアイアンマンがめちゃくちゃ格好良かったです。マスクオフの状態になりながらも持てる武器の全てを駆使して闘うトニー・スタークの姿に感動しました。

今作では顔を合わせることがなかったアイアンマンとキャプテン・アメリカはどう再会するのか、自宅軟禁という説明以外出てこなかったホークアイの出番はいつか、消えてしまったキャラクター達はどうなるのか、などなど次作への期待はつきません。