制作国:アメリカ(2019)
上映時間109分
監督:マイク・ミッチェル
声の出演:クリス・プラット、エリザベス・バンクス 他
あらすじ:ブロックシティが襲われた恐ろしい事件から数年後、平和な日常が続いていた街に謎の宇宙人が現れたことをきっかけに、ブロックシティはすっかり荒廃し、誰もがすさんでしまう。そんな中で、エメットだけは相変わらず明るく、ごくフツーの日常を過ごしていた。しかし、ルーシーやバットマンといった仲間たちが宇宙人にさらわれてしまい、エメットは仲間たちとの日常を取り戻すため宇宙へと飛び出し、ミュージカル好きなクイーンが支配する惑星へとやってくる。(映画.com)
評価:★★★★☆
◆感想(ネタバレなし)
前作『LEGO(R)ムービー』はとても好きな作品だったのですが、かなりきっちりまとめて終わった感もあったので、続編を作ってしまって大丈夫なのだろうかという不安もぬぐえないまま鑑賞しました。結論から言うとそんな不安は杞憂でした。今作もやはり良かったです。本当に前作の直後から始まるので、前作の予習は出来ればしておきたいところです。
前作のラストでは“主人公エメットのいる世界の創造主”である男の子の妹がレゴの遊びに加わってきて、妹の造ったキャラクターがエメットの世界にやってくるところで終わります。そこから続きの物語として、今作の結末はある種当然の帰結を迎えるのですが、それでもエンタメとして楽しめる作品になっているところが素晴らしいです。
*以下ネタバレです
◆ネタバレ
ミュージカル好きのクイーンが支配する星(=妹の造った世界)の人々はエメットの造った世界の人々との平和を望んでいただけだった(=妹が兄と遊びたいだけだった)。しかし、レックスにそそのかされたエメットはクイーンが支配する星を破壊してしまう(=兄が妹と遊ぶのを拒んで妹のレゴを壊してしまう)。その結果、エメットの世界もクイーンが支配する星もアルママゲドンで完全に消滅する(=母親が怒ってレゴを収納箱にしまうように兄妹に命じる)。自分が何をしたかに気付いたエメットは、実は未来の自分だったレックスと決別し、クイーンの星の住人と新しい世界を作る(=兄妹が仲直りし一緒に遊ぶ)。
◆感想(ネタバレあり)
物語としては単なる兄妹の仲直りなのですが、それを通して他者との共存の尊さとそこから生まれてくる可能性の豊かさを示している作品だと思います。そのテーマがレゴがバラバラのパーツが「くっつく」ことで遊ぶおもちゃであるということと合致しているのが素晴らしいです。兄が仲直りの印として妹にクイーンを作り直して持っていくシーンは、こんなことする兄妹いねぇよ、とつっこみつつも涙腺が刺激されてしまいました。
前作で妹がレゴで遊ぶようになった日から物語は一気に5年後に跳ぶのですが、少し大きくなった兄は“ボロボロシティ”というディストピア的な世界観の作品を作るようになっているのに対して、兄に憧れてレゴを作り始めた妹は前作で兄が作っていたようなユートピアの世界を作っているところが、細かいところだけどいいなと思いました。
そしてテーマとしては真面目なことを描きつつも、要所にこれでもかとギャグを詰め込んで作品としてのテンションを落とさないところが今作のスマートなところだと思います。
唯一気になったのが、洗濯機の下で行われるエメットとレックスの最終対決です。この作品のキャラクター達は皆、創造主の男の子の意図の中で動いているものと思っていたのですが、このシーンだけその境界が曖昧になるのが少し気になりました。
◆まとめ
・作品テーマとレゴが「くっつく」ことで遊ぶおもちゃであることが合致しているのが素晴らしい。
・ギャグを詰め込んで作品としてのテンションを落とさないところがスマート。