娘は、自分のロッカーから荷物を取り、久しぶりの教室を後にしました。



少しだけ置いておいた荷物。




また鍵をかけて、閉めたロッカー。




(また、来る日はあるのかな…。)







中間試験を終えて、次に控えている運動会や、夏休みにはボランティアに参加できる事など、たわいも無い話しを担任の先生としながら、3人で玄関に向かいました。





保護者と生徒の玄関が別なので、娘は上履きを置きに、私と担任の先生から少しだけ離れました。







「お嬢さん、どうですかね。」








「そうですね。でも、荷物を全部持っていかなかったので、もしかしたら、学校に来られる可能性もゼロでは無いのかなと思ったんですよね。」







「そうですね。いつでも、待っていますので。生徒達も心配してくれている子もいますし。」









「分かりました。娘と話して、またご連絡します。」








丁度その時、娘が靴を履き替えてこちらに走ってくる姿が見えた。








娘と先生にお礼を言って、学校を出ました。
娘の様子は悪くは無さそうで、機嫌もいいように見えました。




学校を出て、ずっと気になっていた近くのパン屋さんに行き、美味しそうなパンを何個か選ぶ時も、娘の顔は輝いている様でした。