こんにちは、

土井です。

 

2024年の年賀状の交換も終わりました。

 

日ごろご無沙汰している人がほとんどですが

年賀状の内容によってその人の日々の生活の一端が感じられ

ホッとしたりすることも多く

これも日本の良い習慣の一つだと思います。

 

しかし

私ぐらいの年齢になると

体調を崩して年賀状を辞退する人も増え

自分もいつまで続けられるか

自らの歳を考えさせられます。

 

若いころはお互いの人生について

あまり差異を感じなかったものですが

年を取れば取るほど生き方の違いが明確になるのも

人生の真実であり面白さと言っていいかもしれません。

 

私は永い間宗教家として

また心理カウンセラーとして

さまざまな課題に直面している人の

カウンセリングをさせていただいてきました。

 

一生懸命に生きてはいても

余り幸せとは言えないような人がおられる一方で

常に運に恵まれ幸せな人生を歩んでいる人もいます。

 

一言で言いますと

幸せな人生を歩んでいる人は

「幸せな人生の創り方」を会得している

と言っていいのではないかと思います。

 

そこで今回から

「幸せな人生の創り方」について

私がこれまでに学んできたことを

お話してみたいと思います。

 

 

過去に支配されない生き方

 

人は誰でも良い意味でも悪い意味でも

過去に縛られやすいものです。

 

裕福な家に生まれた人は

生まれながらにして裕福であり

 

遺伝的に才能に恵まれた人は

そうでない人に比べて優れています。

 

私たちの人生の多くが

過去によって支配されているといっても

過言ではないように思われます。

 

生まれてから6歳までにその人の人生脚本が決まる

というのが前回お話したエリック・バーンの「人生脚本理論」です。

 

敗北者の脚本を描いた人は

人生において失敗を繰り返しやすく

 

勝利者の脚本を描いた人は

成功をおさめやすいというのです。

 

ですから私たちの人生は

環境や遺伝といった過去によって

支配されているように思われます。

 

では人は誰でも本当に

過去によって支配されているのでしょうか?

 

今が不幸なのはすべて過去に

「原因」があるのでしょうか?

 

この疑問に対して

アドラーは敢然と否定します。

 

アドラーによれば

その人がある「目的」を選択したがゆえに

現在があるというのです。

 

過去の経験や遺伝といった事柄に対して

どんな意味付けをするか

どんな目的を見出すかによって

その人の人生は決まるというのです。

 

過去が原因となって今があるという「原因論」ではなく

ある目的を選択したがゆえに現在があるという考え方

それをアドラーは「目的論」と言います。

 

 

Oさんのケース

 

最愛の息子を交通事故で失ったOさんは

10年以上も嘆き悲しんでいました。

 

Oさんは人前で涙を見せたことがない気丈な女性でしたが

私が子供を亡くした時同じ悲しみで共感しあい

始めて人前で涙を見せたのでした。

 

それから共にいろんな活動をすることになり

悲しい過去に縛られず前に向かっていくようになりました。

 

息子を亡くしたという出来事に対して

私が息子が生きていたら喜んでくれるかもしれない

フィリッピンの先住民族を支援するという

「目的」を見出したように

 

彼女もまた息子の死と向き合って

新しく生きる「目的」を見出したのです。

 

私がドイツ人のマルガレータ・ワイセルさんと共に建てた

フィリッピンの先住民族の学校を訪問するとき

彼女も同行することを希望し

積極的に現地の人たちと交わりました。

 

アドラー流にいえば、

それまでのOさんは息子の思い出に浸ることによって

自分の心を慰めるという「目的」を選択していたのですが

その目的を「社会に貢献する」という目的に

切り替えたのです。

 

そうすることによって彼女は不幸な過去から

脱却することができたのだと思います。

 

 

Mさんのケース

 

Mさんは父親の暴力に耐えられず

母親と妹と一緒に父親から逃げましたが

母親が自殺したため祖母に引き取られました。

 

その後祖母も亡くなり

しばらくは妹と一緒に暮らしていましたが

妹とはそりが合わず一人暮らしをはじめました。

 

やがて様々な精神病を発症して

精神病院への入退院を繰り返すようになりました。

 

私のカウンセリングを受けるときは

ほとんどひきこもり状態で

すでに生活保護を受けていました。

 

現在の日本の精神医療の限界で

彼女を救うことができていませんでした。

 

私は必死に彼女と向き合い

長時間にわたって彼女の心の内を傾聴しました。

 

彼女が入院中も

医師や看護師や入院患者とトラブルを起こしましたが、

そんな時も病院にいる彼女の電話に耳を傾けました。

 

治療に手を焼いた医師が彼女を

病院から放り出されたこともありました。

 

漫画喫茶に寝泊りしているとき

係の人とトラブルになり放り出されて

コンビニの前で泣きながら電話してきたこともありました。

 

彼女は暗闇が怖く夜寝る時に

目をつむることが怖くてできないという

奇病を抱えていました。

 

 

そのことを精神科の医師に伝えても取り合ってくれず、

 

私が伝えたことは

「病気は最終的には自分の力で治すものだ」

ということでした。

 

彼女は医療に頼り過ぎていた自分を反省し

「自分で治す」という考えに至って

その症状が出た時も慌てずに

自分で症状をコントロールするように努めたのでした。

 

その結果次第に症状が治まり

夜も眠れるようになっていきました。

 

幸い彼女は音楽と漫画が好きだったので

彼女の音楽や漫画に関する思いを聴き

一人の友人として共感することに努めました。

 

過去の辛い思いを引きずって

どう生きたらいいかわからない彼女でしたが

 

過去と決別し「今を生きる」ことを学ぶことによって

立ち直ることができたのでした。

 

人は辛い出来事に出会うと

そのショックから立ち直ることができなくなり

「幸せの創り方」が分らなくなることがあります。

 

でも

エリック・バーンが

「人生脚本は書き換えることができる」と言い

 

アルフレッド・アドラーが言うように

「原因論でなく目的論で生きる」ことによって

人は幸せの軌道に乗ることができる

と私は思います。

 

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