うちの前に、大きな桑の木があります。
たぶん、もうかなりお年を召している桑の木。
今年もたくさんの実を実らせてくれました。
木にはいろいろな虫たちがやってきます。
巣を作る、卵を生む、葉を食べる、木の実の汁を吸う。
鳥がやってきて木の実を食べ、もしかしたら木に集まる虫も食べているのかもしれません。
我が家は朝から鳥の声で賑やかです
桑の実を採っていると、そんな生き物たちの生活の場にお邪魔しているような気持ちになります。
そして、そんな生き物たちと一つの桑の木の恵みを分け合っているなと感じます。
木の上は翼のあるものが。
手の届くところを人が。
落ちた実は地を這うものが。大地が。
同じものを食べ、この土地で生きている。
なんとも言えない一体感。
それは、正に、今を生きている時間で、それを感じることは私にとっては至福のひととき。
木を触り、心から感謝が湧き上がります。
ああ、感謝って、「する」ものじゃなく「湧き上がる」ものなんだって思う。
日々が、色んなことを教えてくれます。
古来からの人々が、大地や、風や、太陽、生きとし生けるものを「父」「母」「兄弟」と呼んで生きていた感覚が、少しだけ、ほんのすこーしだけどわかるような気がします。

