和文化・おもてなしマナー講師の安達和子です
本日は【手を振るしぐさ】について話しますね
朝、学校や仕事に出かける家族を送り出すとき
「行ってらっしゃい。気をつけてね」と
手を振りながら言葉にしていますか
私は、毎日しますが
子どもが思春期のころは恥ずかしそうに
「いいよ~」と言われたことがありましたが
日々の習慣なので
毎日手を振っていました(笑)
子どもたちにも身に着いた習慣が
今でも・・・
私が出かけるときにも
家に子どもたちがいるときは
出かけることを告げると
玄関まで見送ってくれます
これは決して特別なことではなく
当たり前のことだと思っていましたが
現代は家に人がいても行ってきますも言わず
自分で家の鍵を閉めてでていくとか…
それが当たり前の世の中
なんだか寂しいですね
私は、母がそうしてくれたように
相手を思う気持ちだと思っていました…
実は、この手を振るしぐさには
とても大切な意味があるのです
手を振るしぐさは
「神様の力を招き寄せるおまじない」に由来しています。
平安時代の女性たちは神様に奉仕する際
「領巾」という薄い布を肩にかけていました。
これを振って祈り
空気を震わせることで神霊を
ふるいたたせようという思いがあったようです
長い年月がたち
おまじないが忘れられたとしても
この手を振るしぐさは残り
今も使われています。
無意識にしているしぐさですが
そこには日本古来の無事を願うという
思いが引き継がれているのです
「行ってらっしゃい…」と
手を振って見送った家族が・・・
悲しい帰宅になることもあるのです。
だからこそ
大切な人と離れるときは「気をつけてね」
「元気でいてね」という
無事を願う思いもこもっているのです
手を振るしぐさは
相手に対する無事と安全を願う心を表しているのです
お読みいただき嬉しく思います
ありがとうございました
一般社団法人大和撫子和乃会