今日は、「桃の節句
ひな祭り」ですね
五節句の一つの「上巳の節句」です
ひな祭りは
女の子の健やかな成長と幸せを祈る日本の年中行事です
桃の節句ひな祭り | マナー研修｜和文化 おもてなし講師｜水戸大使 安達和子のブログ (ameblo.jp)
今日は「ひな祭りの行事食」の話をしますね
行事食とは
季節ごとの行事やお祝いの日にいただく特別な料理のことです
ひな祭りの料理として思い浮かべるものは
「ちらし寿司」や「蛤のお吸い物」と「雛あられ」などがありますが
なぜ食べられるようになったのでしょうか
行事食 | マナー研修｜和文化 おもてなし講師｜水戸大使 安達和子のブログ (ameblo.jp)
また、お雛様と一緒に飾られる「菱餅」は、なんで「菱餅」と言うのでしょう
行事の食事には大切な意味があるのです
「上巳の節句」の食べ物には、「子孫繁栄」の願いがあるのです
お雛様にも飾られている「菱餅」は
上から赤（桃色）真ん中に白、下が緑です
この色は、春の息吹を表しています。
一番下の「緑」は
若草に見たてた「よもぎ」には増血効果があるとされ
女性の身体をいたわる思いが込められていました
「白」は清浄や雪を表していて
「ひしの実」は子孫繁栄の願いがこめられています
「赤」は綺麗な花が咲くという意味があり
それが豊穣につながり、願いごとが成就すると言われています
「ちらし寿司」
ここにも諸説はありますが「なれ寿司」が原型と言われています。
「なれ寿司」とは
現代の寿司の起源となったものと言われています。
これは、冷蔵庫の無い時代に
タンパク質を保存するための知恵として生まれたようです
「なれ寿司」は「すし」と言っても一般的な寿司とは違い
主に魚と塩と米飯を長期間漬け込んで乳酸発酵させたものです。
この「なれ寿司」に、縁起の良いものの
腰が曲がるまで長生きしますようにと「海老」や
色が鮮やかな「菜の花」を乗せて食べたのです
また、すしを「寿司」と書くのは
これは「寿（ことぶき）を司（つかさ）る」という意味があり
縁起が良いものをお祝いの席で食べるという意味があるのです
「蛤のお吸い物」
雛人形の飾り道具の一つの「貝桶（かいおけ）」は
貝合わせに使う蛤の貝殻を入れておく容器です。
昔から二枚貝は「お姫様（女の子）」を意味していました。
貝類が、桃の節句のころに一番美味しくなるのと
「はまぐり」は
２枚の貝がぴったりと合い、他の貝殻とは合わないのです
このようなことから「相性の良い人と出会い幸せに過ごせますように」という願いがこめられ
蛤のお吸い物は「夫婦和合」の象徴として縁起ものとして出されるのです
「雛あられ」
雛あられの由来も様々ありますが
平安時代のお産は、出産時の死亡率が高く
貴重なお米を撒き散らして悪霊を払った説や
京都の菓子職人が宮中用に作ったのが始まりとする説
菱餅を砕いて油で揚げたのが広まったという説など諸説あります
雛あられの色は
菱餅と同じで「赤（桃色）」「白」「緑」の三色に「黄色」です。
この四色は、四季を表しているという説もあります。
雛あられも、色が持つエネルギーを採り入れ
女の子が健やかに成長するようにとの願いが込められているのですね。
もち米で作られた独特の歯触りの雛あられは
この時期の楽しみの一つだったようです
「白酒」
童謡ひなまつりの歌詞にもるように
すこし白酒 めされたか あかいお顔の 右大臣の白酒は
元は桃の花びらを漬けた「桃花酒（とうかしゅ）」というものが
飲まれていたと言われています
桃が百歳を表す「百歳（ももとせ）」に通じることから
桃の花を酒にひたした桃花酒を飲む風習がありました
桃は邪気を祓い
気力や体力の充実をもたらすということで
薬酒のひとつとして中国から伝えられました
江戸時代からは
みりんに蒸した米や麹を混ぜて一ヵ月ほど熟成させた
「白酒」の方が親しまれるようになったようです。
春を告げる「桃の節句の行事食」には
女の子の健やかな成長を願う親の気持ちが込められています
旬の食材を使い食事から
行事を学ぶことも素敵なことですね
お読みいただき嬉しく思います
ありがとうございました
一般社団法人大和撫子和乃会