本日は【雪中四友】について話しますね
今年は寒いですね
雪の予報も出る日もあるので
寒い日が続きますね
雪が舞う季節に咲く4つの花を
「雪中四友」と言います
4つの花は
「雪中四花」ではなく
「雪中四友」という表現も素敵ですね
語源は中国で
彩りの少ない冬に中国の文人画家たちは
寒中に美しく咲く花や植物を「友」に例えたそうです
どの花も日本人に愛されている花です
4つの花
「梅」と言ったら偕楽園
梅の花を愛した徳川斉昭公の思いが詰った偕楽園は
「民と偕(とも)に楽しむ場」として造られ
梅のふくよかな香りも心地よく梅の花に癒されます
今の日本では「花」といえば「桜」ですが
奈良時代には平安貴族に好まれたことから
「花」といえば「梅」だったのです
バラ科の落葉高木の梅は
早春の花として古くから日本人に愛されています
花の色は紅、白、淡いピンク
また八重咲きなどもあり香りも良いのです。
現在では300種以上あると言われています
花言葉も梅の色で変わり
白梅は「気品」
紅梅は「あでやかさ」という花言葉があります
「蝋梅」…
名前だけ聞いた子どものころ
「老梅」と思って
年老いた梅の木だと思いました
蝋梅は、実はクスノキ目ロウバイ科で
バラ目バラ科の梅とは「遠縁」にあたるそうです
蝋梅は、ロウ細工のような
黄色い花を咲かせることから
ロウ梅と言われるようになったとか…
新春に香り高い花を咲かせる蝋梅の花言葉は
「慈愛」
親が子を慈しむ深い愛情の意味があります
「山茶花」
童謡の「たき火」でも歌われている
さざんか さざんか さいたみち「山茶花」は
生け垣などにもよく使われています。
寒空の中で鮮やかな花を咲かせている山茶花は
椿と区別がつきにくいです
お三味線の師匠の家の生け垣は山茶花ですが
「綺麗な椿ですね」と言ったら
「山茶花ですよ」と言われてしまいました
まだまだ修行が足りない私です。
よく似た山茶花と椿ですが
見分ける方法を教えていただきました。
椿の花が散るときは「花首から落ち」
山茶花の花が散るときには
「花びらが落ちる」ので地面をみるとわかるそうです
花首から落ちる椿は
「首が落ちるので縁起が悪い」と
武士は嫌ったという話もありますね。
山茶花の花言葉は
「ひたむきさ」や「困難に打ち勝つ」です
「水仙」
冬に咲く花とラッパのような見た目から
「春を告げる花」とも言わる「水仙」は
様々なところで見かける
親しみのある花ではないでしょうか
水仙の花言葉は「自己愛」「うぬぼれ」です
なんだかあまりいい花言葉ではないように思いますが…
水仙の学名は「ナルキッソス」で
これはギリシャ神話に登場する
美少年ナルキッソスにちなんで名付けられたものです。
ナルキッソスは
池の水に映る自分の美しい容姿に恋して水に抱きつき
池に落ちて死んだとされています
この話が「ナルシスト」の語源になっています。
このエピソードから
水辺にうつむくように咲く水仙は
ナルキッソスの化身とされ
水仙には「自己愛」や「うぬぼれ」という花言葉がついたのです
早春に咲く水仙の別名に「雪中花」がありますが
これはまだ寒い雪の中でも咲く姿から
そのよう呼ばれ春を告げる花とも言われています
大寒から節分の間は
一年で最も寒さが厳しいとされる時期です。
寒い冬があってこそ暖かい春の有難さがわかるのです。
いてつく試練の中
健気に咲く美しい花「雪中四友」は
もうすぐ暖かい春がくるよと
伝えてくれているように思います。
立春までもう少し春を心待ちしています
お読みいただき嬉しく思います
ありがとうございました
一般社団法人大和撫子和乃会