3/31鑑賞

 

「ゴジラ-1.0」に感銘を受けつつも、そもそもどうしてそんな生態になっちゃった?っていう大きな疑問が生まれた。

 

その記事で、1954年の初代ゴジラを観たら謎が解けると教えて頂いたため、その晩に即鑑賞したラブ

 

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考えてみるとモノクロ映画って海外作品はたまに観てたけど、日本作品は久しぶりだった気がする。なんだかとっても新鮮だった!!

 

まず、オープニングがめっっちゃ!!!かっこよかった😳✨もしかしてゴジラシリーズの中で一番かっこいいんじゃないかな?って思う程。

 

音楽自体はいわずもがな、音質、画像、画質、字体、どれをとっても素晴らしい。初っ端から大興奮してしまった。

 

そして、今とはまた違うタイプの美男美女がたくさん!なにがどうとは上手く言い表せないんだけど、あまり着飾ってないからかな?すごく素敵に見えた。

 

そして、教えて頂いた通り、ゴジラの生態が判明した!

 

ジュラ紀から白亜紀にかけて極めて稀に生息していた海生爬虫類が、陸上獣類に進化しようとしていた中間型の生物が、海底の洞窟に潜んで今日まで生息していた。

 

そんな折、戦時中の度重なる水爆実験によって安住の地を追い出され、日本近海に現れるようになった。

 

いくつかの物的根拠から、ゴジラが相当量の水爆放射線因子を帯びていることが分かった。

 

ということらしい。

 

ゴジラさん…;;

やっぱり人間のせいじゃん><

 

そんな奇跡のような生物なのに、住処を脅かされたせいなのに、人間にとっての脅威だから討伐対象になってしまうという悲しさ。

 

現実問題として、熊とかもそうだよね。そうする他ないんだけど、やるせなさは感じてしまう。人間の都合で本当にごめんね…って思う。


そして、体裁を気にする政府・真実を明かすべきだと糾弾する市民の構図。これは「ゴジラ-1.0」でもあったこと。

 

本作では更に生物学者や科学者の視点も交錯していて、とても考えさせられた。

 

とある生物学の博士の、

水爆の洗礼を受けながらも尚且つ生命を保っているゴジラを、何を以って抹殺しようというのですか?

そんなことよりもまずあの不思議な生命力を研究することこそ大事な救護(←よく聞き取れなかった)です

という言葉。

 

そこには、生物を慈しみ命を尊重する人としての気高さや愛情と、学術を追及するあまりに人命への考慮が疎かになってしまっている危険性を感じた。

 

また、とある科学者の、より良い未来のために心血を注いだ研究が、思わぬ破壊力を持つ恐ろしいものを生み出してしまったという葛藤

 

その危険性を鑑みて研究の全てを無に帰すにしても、ただ資料を破棄すればいいだけではない。なぜならばそのことを知っている自分が存在している限り、その脅威はあり続けるのだから

 

ストーリーが進むにつれ、この言葉の重さを実感することになる。

 

この科学者が、自分の本来の目的のために、自分が何をすべきかを考え抜いて迎えたラストは、とっても胸に染みた。

 

戦時中、たくさんの命を奪い、兵器の実験や実践で自然や人々の営みを壊し、またその一方で、たくさんの命を奪われ、自然や人々の営みを壊され、ついには原爆を投下された日本。

 

1954年という戦後間もない時に日本で作られ公開された本作の中で、この2人は特に強く印象に残った。

 

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そして、ゴジラについて。

 

前半:ゴジラが山の中に隠れて顔だけヒョッコリするシーン

後半:海底でおっとり過ごしているシーン

が可愛すぎた🥺

 

とは言え、ゴジラ自体や、その破壊の様子や、攻防の作り込みのすごさよ。

 

特に、街に上陸してからの惨状はものすごかった。特撮ってこういうもののことを指すんだなぁ~と感心した。

 

そりゃ特撮ものが大好きな人が存在するわけだ!って初めて実感した。それ程までにまごうことなきThe特撮映画だった!

 

白黒だからよく分からなかったけど、口から火なのか放射能だかの白い息を吐くとそこが激しく燃え、あちこちが火の海になり、手足での破壊も相まって、街はあっという間にぐっしゃんぐっしゃん(´;ω;`)

 

逃げそびれたお母さんが幼子ふたりを抱えて、「もうすぐお父ちゃんのところへ行くのよ」って言ってるシーン 。あまりに辛かった;;

 

テレビ塔から実況中継している人達の「いよいよ最後です!さようなら、みなさん!さようなら!」と言って最期を迎えるシーン。その矜持に泣けた。

 

ゴジラに破壊されていく橋をただ遠くから見てることしか出来ず「ちくしょう、ちくしょう!」と言っているシーン。やっと復興しつつあった街が見るも無残な姿になったことへのやるせなさ。

 

作戦会議や司令の模様や、陸上での戦車からの攻撃や、海上での戦闘機からの攻撃シーン。白黒だからなのか、戦後間もない時代に作られた作品だったからなのか、なんだかとてもリアルに感じた。

 

ゴジラが去った後、病院に次々と運び込まれる負傷者のシーン。なんとも痛ましい…。また、そこで泣き叫ぶ女の子があの時の子で…😭

 

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ゴジラって本当にすごい作品だったんだなぁ。

 

-1.0を観るまでは、"怪獣もの" 位にしか思ってなかったけど、ストーリーや人々の思いまでしっかりと描かれていて、全くもってそれだけでは無かった。

 

この時代によくぞここまで作り込めたもんだ。その誇りと熱意と技術にただただ感銘を受けた。

 

今の映画関係者の中で、本作の影響を受けている方はたくさんいらっしゃるだろうし、初代以降に生み出されたシリーズは、どれも誇りと愛情を持って大切に作られているんだろうなぁと感じた。

 

少しずつ鑑賞していこう!