京須偕充さんの「圓生の録音室」の文庫版が発売。
講談社文芸文庫から。
CD「三遊亭圓生人情噺集」「圓生百席」等のプロデューサーの著者と圓生との濃密な交流を描く。
解説は赤川次郎・柳家喬太郎。
2007年筑摩書房文庫版を底本に再々文庫化したもので、2100円也。

昭和の名人、六代目三遊亭圓生。
名実ともに絶頂期にあった名人は己の芸を「三遊亭圓生人情噺集成」「圓生百席」として後世に残した。
このレコードをプロデュースしたのが若き日の著者である。
はじめての訪問、録音室の内外での濃密なやりとり、突然の別れ・・・。
愛惜をこめて描かれる“稀代の芸の鬼”の情熱と素顔。

以前、単行本で読んだことがあります。
本書は1987年2月、青蛙房から刊行され、1999年8月に中央公論新社より、2007年10月に筑摩書房より文庫化されました。

本書はちくま文庫版を底本とし、適宜修正しています。
なお、文芸文庫化にあたり、底本あとがきで言及される横井洋司氏撮影のカバー写真は割愛しました。
また、底本の赤川次郎・柳家喬太郎両氏の解説には、新たにタイトルを付しています。
それにしても、文庫本が2100円ですか!
「圓生百席」は、学生時代から社会人になった頃に、リアルタイムでレコードで発売されていました。
貧乏学生が、必死に買って、恐らく10席程度のところで力尽きました。

実家の押入れの奥に、恐らく立派な箱入りのレコードが数巻あるはずです。