ごく短い落語(小噺)に「夕立屋」というのがあります。
望み通りの夕立を降らせて歩く「夕立屋」が登場しますが・・。
この雨柱の写真、激しい雨(雷雨)が、ピンポイントに降っています。
きっと、夕立屋が「短時間に、町内に、激しい雨を降らせてくれ」と言う注文を受けて、降らせているんでしょう。
ある真夏の日、商売に出かけた主人が帰ってくると、表から「夕立屋」という売り声が聞こえます。
夕立屋とは、夕立を降らせることができるという不思議な商売人。
主人は興味を持って夕立屋を呼び止めて、庭に入れます。
夕立屋は、夕立には「上」「中」「下」があると言います。
「上」は雷が鳴って土砂降りになるもの、「中」は水たまりができない程度に降るもの、「下」は庭にジョーロで水をまくものだと。
主人は「中」を選んで金を払います。
すると夕立屋は庭の真ん中で幇印(ほういん)という手ぬぐいを結んだ途端、空が真っ黒になって雨が降り始めます。
主人は驚いて夕立屋に感嘆します。
この夕立屋の正体は、「竜(たつ)」と言うことになっています。
夕立を注文した客が、「冬はどうするんだ」と尋ねると、「冬には、倅の子竜(炬燵)が参ります」。
今日もどこかでゲリラ豪雨が猛威をふるっているかもしれません。