またまた師匠の教えを反芻してみます。
師匠にご指導いただいてちょうど10年が過ぎ、学士会落語会にご出演いただいた頃のブログから。
学士会落語会の会報「まくら」に投稿しました。
私は、この間の師匠の数々のご指導の中で、重要な点を「師匠の五戒」と名づけました。
① 落語には品がなくてはいけない
落語は語りも佇まいにも"品"が必要で、笑いを取るため
だけの下品な演出やエログロ、
着物の裾や胸元の乱れは品がない。
② 落語は活字で覚えちゃいけない
高座本の丸暗記ではなく、噺全体の流れを掴んで、頭の
中の自分の言葉で表現する。
③ 落語には必ずオチ(下げ)を付ける
オチがあるから"落語"、だから人情噺でも怪談でもオチ
が要る。
④ 落語のオチや台詞は最後(語尾)まで登場人物になりきる
登場人物の会話は、語尾まではっきり。
⑤ 地語りでは、語尾を「・・でございます」とは言わない
会話の台詞なら使う場面はあるが、現在は普通の会話で
「ございます」とは言わない。