【鬼子母神 藪中の蕎麦】
鬼子母神
(ご)極悪人喰う
(ひ)非道な神も
(や)優しい心に
(く)悔い改め
師匠の創作、雑司が谷鬼子母神と民話を元にした人情噺。
私も、何度も高座にかけています。
子どもが熱を出して困っていると、参道の藪の中の蕎麦屋から、鬼子母神にお願いすれば、熱が下がるからと・・・。
昔、“おくめ”という女の子がいました。
父を亡くし、母と二人暮らし。
ところがある時、母が病にかかってしまいます。
おくめは母の病が治るよう、雑司ヶ谷鬼子母神にお百度参りを始め、迎えた満願の日。
疲れ果てて向拝(拝殿正面下)の階段で居眠りをしてしまいました。
すると、夢のなかで目の前に蝶が飛んできて、ススキの穂でみみずくを作って参道で売るように告げます。
目を覚ましたおくめがお告げの通りにしたところ、みみずくは飛ぶように売れ、そのお金で薬を買って母親の病は無事治癒したのでした。
私は、蕎麦を手繰る仕草をする場面を4ヶ所作り、それぞれ違う手繰り方で演じてみました。
師匠が創作した噺で、演ずる人が少ないので、これからも繰り返し演じて行きたいと思っています。