おでこ(前額部)と頭頂部の腫脹が何なのか調べるために、昨日、CT検査を行った。

 

早速、面談時にCT検査の結果を聞いたのだが、

「帽状腱膜下膿瘍、骨髄炎、副鼻腔炎、髄膜炎・硬膜下膿瘍の可能性」

との所見だった。

なんか結構おおごとじゃないか? と、経過説明資料に目がテンである。

 

更なる説明では、

・左前額部と頭頂部の腫瘤は感染が疑われ、膨隆部直下に骨破壊が見られ、骨髄炎も疑われる

・副鼻腔炎の所見があり、前額部の腫瘤に関連が疑われる

・硬膜下や髄膜も厚くなっており、髄膜炎や硬膜下膿瘍の可能性がある

とのことである。

CT画像を見せてもらうと、おでこの骨に穴ができてしまっている。

脳との明らかな交通ははっきりしないとのことだが、脳を覆っている膜が、硬膜、くも膜、軟膜とあるので、今のところは交通していない模様。

 

単なるたんこぶと思っていたものは、副鼻腔炎で貯留した菌が悪さをして、また、副鼻腔から鼻腔に排出するルートが詰まってしまったのか、行き場を失い、おでこに進出してきたと考えられるそうだ。

そういえば、そうちゃんは顔の(副鼻腔が下にある)ほっぺた辺りが赤くなることがちょくちょく見られていたのだが、これも副鼻腔炎のせいだった可能性が高い。

 

副鼻腔炎をもっと早く疑うことができればこんな状態までにはならなかったのではないか、と自責の念が湧く。

そうちゃんは夏にも中耳炎で一度手術を延期することになったし、鼻腔関係も弱いところがあったのだが、ここにきて命の危機に関係してくるとは…。

 

それから、面談はこれだけで終わらず、右上下葉、左下葉に肺炎を疑う所見もあり、炎症反応の値(CRP8.0、白血球15200)も上昇していた。

 

腫脹の菌も踏まえて、抗菌薬の実施を検討する方向となり、菌の同定のため、本日、前額部の腫瘤穿刺(針で取れた腫瘤内容物を培養し、菌を調べる)を行うことになった。

 

ミニリンメルトは変わらず朝と夜間の1日2回ペースである等、他の全身状態に問題はなかった。

良くもなっていないが、安定することも大事と思ってきたところ、新たな悪化症状が積み上がり気落ちしそうになる。

そうちゃんを励ますには、我々両親が弱気になってはいけないので、前向きに切り替えるよう意識したが、油断するとなぜ気付かなかったのかと思ってしまい、この日は少し難しかった。

 

急変後から1ヶ月を過ぎた。

自発呼吸は戻らず、瞳孔も5~6mmに散大、対光反射なし、自発的な動作は反射を含めて見られていない。

主治医との面談時に、そうちゃんの状況はほぼ脳死ではないか、といった話を振ると否定されなかった。

我々に臓器移植の意思はなく、無呼吸テストのような過酷な脳死判定テストをする気はないので、厳密には該当することはないが、そうちゃんもいずれ長期脳死と考えられる症例に加わるのだろうか。